中小企業診断士独立体験記 その5 再始動の5年目

半年も療養のため休業していましたが、専門サイトや会社のホームページを整備してあったこともあり、休業中も毎月数千人がサイトを訪れて、こちらは何もしなくてもどんどん営業してくれます。
ネットというのはありがたい、本当に作っておいてよかったという感じです。

ようやく復活して、仕事を再開しましたが、どうもモチベーションが上がりません。
療養中に、一緒に剥がれ落ちていってしまったような感じです。

ビジネスの原理は、顧客に価値を提供して、報酬を受け取るものですが、主体的に動き出してから、そういうシンプルな視点で、いろんな物事を見るようになってきました。
間接受注で、顧客創造に対して責任を負っていないときは、どこか中途半端でしたが、直接受注を目指すようになってから、こうした匂いに対して敏感になってきました。

断片的な事象、情報、悩みとか、要望等からニーズに対して深く考えるようになりました。
どうすればお役に立てるか、価値提供ができるか、どんどんアイデアが湧いてくるようになり、興味の対象がそちらに移ってきました。

また、コンサルタントのような、時間単価ベースの仕事に専従することについては、限界を感じるようになってしまいました。リスク管理的にも仕組みで儲けるような部分も持つべきとも考えていました。

そこで、もともと取り組んでいた人材ビジネスに注力することにしました。
専門サイトとの連動など人材サイトに人の訪れるような仕組み作りや、また、相談者に対して親身になって、相談に乗ったり、いろいろやっていました。
また、大手の人材ポータルサイトを運営している各社(○○ナビみたいな)が営業に来ます。業者向けの有料サービスが結構あるんです。

そこで、いろいろ質問して情報を仕入れたり、試しに使ってみたりもしました。
また、顧客とする企業からもたくさんの問い合わせがあって、数百人クラスの会社の経営陣や社長などと直接やり取りするのも普通になってきて、ネットワークが広がり情報がどんどん集まるようになってきて、キャリアアップのお手伝いをして、感謝されて、収益にもなるビジネスが、面白くて、夢中になりました。

そんな感じで、5年目終わってみれば、半年休業したものの収益が過去最高でした。といっても、それまでの4年間が低かったので全然大したことないですが、構想通りのビジネスで収益を上げることができたので満足でした。
その後は、人材ビジネスにはまってしまい、重心は、そちらに移っていきました。

独立体験記として、こんな感じです。

今、思えば、独立当初に、仕事を次々に紹介してくれる先輩診断士に出会えなかったことについては、私の性格上の問題が大きいような気がします。見るからに生意気そうな新人に仕事を出す人も少ないと思います。
もし、誰かの下についても上手くいかなかったような気が自分でもしていて、先輩方も敬遠したのかもしれません。
過去に、礼儀にこだわる先輩方を怒らせた経験が何度かあるので、却ってよかったと思っています。

人の縁に恵まれないかと言えば、そうでもなく、特に、独立当初、診断士ネットワークからの受注がなかったからこそ、経営コンサルタント会社にフリーランスで拾ってもらって、かわいがってもらえたこともあり、これは決定的に幸運だったと思います。また、診断士のネットワークは受注にはあまり結びつきませんでしたが、診断士の研究会やその後の飲み会で聞かせていただいた話は大変役に立ちました。
また、技術コンサル時代の上司、同僚など、仕事を振っていただいて生計を維持するのに助かりました。
そのほかにもいろいろな縁や幸運に恵まれています。
捨てる神あれば拾う神あり、世の中は、なるように出来ているような気がします。

独立から現在を振り返って見ても、落とし穴には落ちましたが、大変ラッキーな人間であったと思います。
ただ、リスクを取って挑戦してきたからでもあり、運も実力の内ということで(笑)

独立して成功したかどうかは別として、独立当初はゼロスタートという感じで、試行錯誤でバタバタしていて、何とも楽しかったです。貴重な体験ができて独立して本当によかったと思っています。

この体験記が、誰かの参考になれば幸いです。

私の今後ですが、診断士の勉強を開始、独立、人材ビジネス、と5年節目ごとに新展開しているのですが、そろそろ次の5年目になりますので、新展開を狙って、いろいろと活動を開始しました。

中小企業診断士の研究会にも再び参加しだしたので、どこかで会うこともあるかもしれませんね。

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