サラリーマンから参謀的なコンサルタントになるのは難しい

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本来的なコンサルタントとは、軍師というか、参謀やブレーンとして活動する人を指すようです。
中小企業診断士で独立検討中の方は、顧問の会社を何社か抱えて経営者の参謀的な活動を理想とされている人も多いのではないでしょうか?

残念ながら実際には、参謀的なコンサルタントをしている方は少数だと思います。

日本の場合、コンサルタントの概念として、利害関係のない存在として意思決定の補助をする概念は薄く、求人情報などには、「コンサルタント営業」という自社商品を売るコンサルタントという名前の営業職種がある位です。

中国の古典などを見ると、実戦経験のない在野の賢人と言われるような人が、いきなり軍師になるような話はありますが、日本の歴史において、そういう例はほとんどないのではないでしょうか。

こうしたことからも、日本ではもともと知恵に対してお金を払う習慣が希薄で、また、経験主義的な志向が強いという事がわかると思います。
経営者の感覚からしてみると経営経験がない人に経営指導を受けるというのは、ものすごく違和感があることです。ほとんどの経営者にしてみれば、経営経験のないサラリーマンから独立した人を参謀にする気は起こらないでしょう。

日本の社長が経営顧問(参謀)に何を求めているのかと言えば、経営経験以外にも、人脈(営業力)、本やネットには載っていない(おいしい)情報、すごい人を雇っているというステータス感、安心感という感じだと思います。

よって、経営者の参謀と言う形になりやすいのは、過去にビジネス(コンサル業含む)で成功した人、有名人、有名企業の幹部だったというような人です。
普通のサラリーマンだった人が、独立して顧問(参謀的な)的な活動をするのは難しいことだと思います。

では、普通のサラリーマンから独立した場合、どのようなコンサルタントが可能かということですが

経営コンサルタント会社のビジネスモデルがヒントになります。
経営コンサル会社でも、実際に業務を行うコンサルタントはサラリーマンで、経営経験がない人がほとんどです。
そのため、ビジネスモデルとしては、大抵はパッケージ化されたコンサルメニューで商売をしている場合が多いようです。

同じように、経営経験のないサラリーマンが診断士で独立してやっていくには、まずは、参謀的コンサルタントではなく、業種や細分化された経営機能に特化したメニューを持つことが有効です。
例えば、財務、組織人材、マーケティングなど個別の経営機能と、特定の業種を組み合わせたニッチな分野のパッケージづくりが重要になってきます。「○○業向け、~コンサルティングあるいはセミナー」という感じです。
さらに、調査やシステム導入、人材育成など組み合わせれば、ビジネスが広がる可能性はかなりあります。
まずは、ニッチな市場で、こうした特化した分野を確立すべきだと思います。そして、コンサルタントとして成功する過程で、参謀的なコンサルタントの可能性も見えてくるのではないでしょうか?

ところが多くの独立している診断士は、明確なコンサルメニューを持っていない人が多いように思います。
「~が得意です。」「元~出身です。」と言っているだけでは、仕事をお願いしたくても何ができるのか分かりません。

実際には、コンサルメニューを作るのはかなり大変で、受注の保証もないのに、こうした研究開発投資的な作業を行うことは難しいものです。(私も挫折しました)
しかし、独立当初、仕事がない時期に、さらなる難関資格取得や、キャリアにならない低単価の業務に奔走するよりは、ぐっとこらえて、ニッチな分野で完成度の高いコンサルメニューの開発を行えば、他を寄せ付けない付加価値を生む可能性があります。一サラリーマンから独立した人は、長期的な視点でパッケージを作り込んでいくことを勧めます。

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