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中小企業診断士に合格すると起こること【人生変わる?】

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中小企業診断士の関連検索キーワードに「中小企業診断士 人生変わる」と候補が上がるので、この資格に合格すると人生が変わるのか関心がある人が多いことが分かります。
 
 ネットの相談掲示板を見ると、「中小企業診断士に合格したら人生変わりますか?」に対する回答として
「独占業務がないから何も変わりません」というような回答で溢れています。
 ※こういう回答を書き込んでいる人は、何者なのか気になりますね。

 一方で、「中小企業診断士に合格して人生変わった!」と公言しているような人も、診断士関連の商売をやっている人が多く、どうも信ぴょう性がいまいち感がありますね。
 また、中小企業診断士で目立っている人は、行動がぶっ飛んでいて、普通の人が同じことができるのか、再現性に疑問が湧くと思います。
 
 では、いわゆる「普通の人」が、中小企業診断士に合格したら何が起こるのか考察してみたいと思います。

1.大学生が中小企業診断士に合格したら

 大体、毎年600人以上(多い!)の学生が、中小企業診断士一次試験を受験し、100人以上が一次試験突破し、最終的に、30人位の学生が、二次試験合格までたどり着いています。
 大学生が中小企業診断士に合格するということは、大変、希少価値があることが分かります。

①学生の内から士業活動ができる

大学生でも中小企業診断士に合格すれば、協会に所属して診断士活動を始めることが可能です。
 将来有望な若手として、先輩診断士等から仕事の誘いを受ける可能性は高いのではないでしょうか?
場合によっては、何百万も稼げる可能性もありますし、何より社会経験にもなります。
※そのまま就活する気がしなくなるのが、デメリット?かもしれません。

②大学院(養成課程)進学の選択肢

仮に、一次試験にだけ合格していた場合でも、文系、理系関係なく、養成課程のある大学院に進学し、MBAと診断士のダブル取得の選択肢を持てるメリットがあります。

③就活で優位になる

採用側の企業(特に大企業)では中小企業診断士の認知度はかなりあります。
 大学生が診断士に合格しているということは、その学生が、「頭が良い」、「地道な努力ができる」、「経営に関する知識がある」という三要素の証明になります。
 結果、就活に有利に働き、普通に考える2ランクくらい上(人気の)の企業に就職できると思います。
※過去に大学生で合格した人に遭遇したことがありますが、内定先は有名外資コンサルでした。

2.サラリーマンが中小企業診断士に合格したら

①周囲の評価や仕事の機会

中小企業診断士は、最近は「ビジネスマンの取りたい資格ナンバーワン」になるくらいなので、そこそこの企業に勤めるサラリーマンで、中小企業診断士を知らない人は、ほぼいないと思います。
※わざと、知らないふりをする人はいますね。

 私が合格した時は、社内の数名から、内密に「実は俺も勉強していて」「どうやって勉強したのか?」などと聞かれました。
だから、中小企業診断士に合格すると、社内で一目置かれると思います。

  また、中小企業診断士に合格する人は、事例課題の二次試験を突破してきているので、物事を構造化して分析して、説明する能力が、一般人に比べて格段に優れているので、周りから「すごい」と思われやすいです。
 若手でも社内会議で経営的な議題に対して意見や提案をしても、上司は「何様の分際だ!」などと言いづらくなります。

 さらに、経営企画部や経営管理部門等の配属や、会社が新事業を行う場合の担当者選びで、抜擢されやすくなるでしょう。
 実際に、中小企業診断士に合格したら、経営企画部や新事業開発部に配属なった例を何人か見ています。
「独立希望だったのに、動機が無くなってしまった」とボヤいていました。

②出世・昇進しやすい

中小企業診断士に合格すると、資格保有者としてのハロー効果と、その経営知識や分析能力で、社内で一目置かれる存在になります。
 さらに、出世コースである、企画や新事業開発や管理部門などの配属や業務機会に恵まれ、当然ですが、マネジメント知識を実務に生かせば、成果も挙げられると思います。
 また、大企業の場合、役員や幹部等に診断士がいたりすると、社内診断士会的な個人的な人間関係(コネ)も生まれてくると思います。

 日本企業の出世や抜擢する場合「同僚や上司の納得感」が最も重要ですが、社内で上記の状況(資格、実力・実績、コネ)になれば、周りも「あいつが抜擢されるなら納得」となり、同僚や上司と、大きな軋轢を生まずにスムーズに出世しやすくなります。
 ※どうやっても、ある程度は妬まれますが

 ③副業の機会が増える

最近は、サラリーマンが副業することが、かなり一般化しています。
 ただ、副業紹介サイトなどを見ると、かなり低単価だったり、怪しいものも多そうです。
 
 中小企業診断士に合格すれば、協会等に参加して、先輩診断士等のお手伝い等で、副業する機会を得られる可能性があり、補助金バブル時代は、月何十万円とか、場合によっては本業より稼ぐ人もいたみたいです。

 中小企業診断士の副業の利点は「お金を稼ぐ」こと以外に、「異業種、中小企業経営者、その他プロ人材との人脈の形成」、「多くのビジネスモデルに接する」という機会に恵まれる点にあります。
そうした社外活動により、視野と経験値を上げることができます。

3.転職市場で強者になれる

 文系の資格最高峰である弁護士、会計士、税理士などは、中小企業診断士よりステータスは遥かに高いと思いますが、彼らは高度専門職であり、転職する業界が限られます。
 普通の転職市場、一般企業の求人に、弁護士や会計士が応募してくることは、まずありません。

 そうなると、実質的に一般企業の求人に応募してくる文系、経営系の最高峰資格は、中小企業診断士であると思います。

 現役世代の企業内診断士の総人数は2万人以下とごく少数であり、転職市場においては希少な存在になれます。

 採用側から見ると、学歴は30歳くらいで賞味期限切れです。経歴・実績は、自己申告であり、あまり信用していません。そうした中で「保有資格」は客観性があり、皆さんが思っているより、評価される傾向があります。

 マネジメント知識が必要とされる求人は、一般的に競争倍率が高いですが、10人の応募者から一人を選ぶ場合、経歴や面談等の見栄えや受け答えに、よほどの大差が無ければ、中小企業診断士保有者が選ばれると思います。
 もし中小企業診断士保有者を不採用にして、無資格の人材を採用し、入社後、使い物にならない場合は、採用担当者は責任を問われてしまうでしょう。

 恐らく、同スペックの人材が、中小企業診断士を持っているか否かで、転職時年収は200万以上変わってくると思います。生涯年収で考えると、億近く違う可能性もあります。
 ※仕事内容も、面白さも全然違ってくるでしょう。
 
 実際に、30代前半までなら、中小企業診断士合格をきっかけに有名企業や投資銀行等への転職した例は、結構聞いています。
 また、40、50代の転職は厳しいのが一般的ですが、中小クラスのコンサルやМ&A仲介などの求人であれば、800万+インセンティブみたいな求人であれば、中小企業診断士を持っていれば採用される可能性は高いです。

また、中小企業診断士の転職は、「人生の保険」的な心理効果や、他の診断士との交流により意識が変わって、プロ人材志向というか、将来の独立に繋がりそうな仕事を選ぶ傾向が高くなると思います。
 ハイリスクな転職に挑戦しやすくなるメリットもあります。

4.独立・起業しやすい

 人間は誰でも、一生の中で、一度や二度は、ビジネスチャンスに気づくことがあると思います。
 でも、普通の人は、アイデアの妥当性も、具体的にビジネスにする方法も良くわからないですし、失敗して破産する恐怖を持っています。
 だから、ほとんどが、「夢物語だった」と諦めると思います。

 一方、中小企業診断士に合格している人であれば、ビジネスチャンスに気づいた時は、その妥当性やビジネスにする方法も、知識的には分かります。

もし、勤務先で提案したら「もし失敗したらどうする!」などと、やらない理由を探す人々に反対されますし、副業でやるには、とにかく不自由です。
また、独立して活躍している診断士仲間を見ると、自分に焦りを感じます。
 さらに、診断士活動で「中小企業の実態」を知ってしまうと「俺だったら、もっとうまくやれる」と思うこともあるでしょう、そうなると、たとえホワイト企業で出世していても、人生損している感じがしてしまいます。
 結果として、自然に独立のハードルを越える感じになります。

 独立後は、誰にも邪魔されず、自分で考えてやりたいようにやれますし、その果実は100%自分のものです。
 こういう形の独立は、人生の究極の挑戦になり第二の青春とも言えますし、独立を後悔することはあまりないでしょう。

5.老後が充実する

 現在の現役世代は、将来、70代までは働かなければならないと思いますし、年金だって、いくら貰えるのか怪しいものです。
 現状でも、社会的ステータスがある人は、高齢者になってからも、大先輩の立場を利用して、地位や権力に居座ったり、何からのポストを無理やり作って、なんとか組織に養ってもらうことを望む人が多いです。
 また、そうした恩恵に恵まれず、生活費を稼ぐために、本意ではない仕事で働いている高齢者も多いです。
 
 中小企業診断士を取得していれば、公的支援業務中心で活動しても、年間数百万円は稼げますし、それなりリスペクトも、やりがいもあります。肉体的にも楽です。
 かなり、恵まれた状況と言えるでしょう。

まとめ

普通の人が想像する「〇〇士に合格して人生変わった!」というのは以下の状況だと思います。

「〇〇士 合格!」 → 要資格の専門職に転職 → 独立(〇〇士事務所) → 人生変わった!

 こういうのは、医師、弁護士、会計士など独占業務のある超難関資格の場合になります。
 中小企業診断士は、名称独占資格なので、そういうのを期待している人には向かないです。

この辺が「独占業務がないから中小企業診断士は意味ない」論の原因かと思います。

 中小企業診断士の場合、経営マネジメント力という、どの分野、どの企業でも必要になる能力であり、個人が経済的自立するための能力を高める資格でもあります。

 だから、人生の中の重要な分岐点(進学、就職、配属、副業、昇進、恋愛・結婚、転職、独立、老後)において、決定的ではないものの、それなりに有利に働き、結果的に、「人生が変わった」と感じる資格と言えると思います。

 個人的には、「人生の二択を7回経験した結果」が『天国から地獄まで「128通りの人生」』に分かれるとして、診断士を持っていたら、天国に近づけるなら、結構良い資格ではないかと思います。

 また、中小企業診断士合格は、若いほど意味があるものになるはずです。
 その理由は、若い人ほど、これから経験する分岐点が多いからです。
 例えば大学生であれば、これから現れる人生の分岐路に大いに活用できるでしょう。

 もう一つ、人生の分岐点で積極的に活用しないと「意味ない」となってしまいます。
 社内でのやっかみを恐れて、同僚や社内で診断士に合格していることを秘密にしている人もいると聞きます。
 こういうのは、本当に勿体ないです。

 中小企業診断士に合格したなら、積極的に活用した方が良いと思います。

 おわりに

 私の中小企業診断士への挑戦のきっかけは、サラリーマン時代に、会社に経営改革提案した際に「君はマネジメントを知らない」と、まるっきり聞き入れられなかった経験から来ています。

 しかし、中小企業診断士合格後は、即 独立してしまいましたし、その時に既に家庭持ちでもあったので人生の分岐点で活用した経験は「独立」のみで、せっかく取った資格を、社内等で活用できなかった点は残念に思っています。

 ※それでも、私の場合は、十分に「中小企業診断士で人生変わった」と言えますが

 個人的には、飲み歩いていた20代にちゃんと勉強して、30歳くらいで診断士に合格して、もっと社内で活用したり、転職時に活用したり、若くに独立して、表面的に青年実業家を取り繕ってモテモテ?になったり(笑)、してみたかったです。
 
 自分の子供にも、「学生の内に中小企業診断士に合格すると、いいことあるよ」と助言しています。

 ご参考になれば幸いです。