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新型コロナ対応に見る日本的集団意思決定の考察

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前ページからの続き

4月中旬での状況


 4月時点で、各国から抗体検査の状況が入り出しました。
ドイツで無作為で抗体検査をしたら地域の11%が感染済で、実際の感染者死亡率は0.34%とか、アメリカでホームレスシェルターで500人に抗体検査したら半分は感染済で、そのほとんどが無症状だったいう話が出ています。
 また、実際にPCR検査で見つかった陽性患者の40~50倍は感染者がいるという話になってきました。
 
 この時点で、新型コロナは、死亡率は0.3%くらい、基本再生産数はかなりある(未確定)という感じです。
 また、新型コロナの増殖しやすい臓器は、肺だけでなく、心臓、腎臓、肝臓、小腸などだそうです。
 ※死因は肺炎に限らないということです。

幸いにも死亡率4%というレベルの感染症ではない可能性が高いです。
 ただ、死亡率0.3%というのは、季節性インフルの3倍の死亡率であり、また、肺、心臓、腎臓は、ダメージを受けると再生しにくい部位なので、後遺症が心配です。
 まだ治療薬の決定打もワクチンもなく、若年でも劇症的に重症化する事例もあるなど、恐ろしい病気であることには変わりません。
 まだ、分からないことも多いので舐めないようにしましょう。

今後(4月以降)


 今後、日本でも抗体検査により、国民の既感染率が分かって来ると思います。
その時に、かなり比率で日本国民が既に感染済であったことが判明した場合、どうなるでしょうか?
 
 仮に20%くらいが感染済と想定された場合、国内で既に2600万人が感染していたことになりますが、クラスターつぶしで見つけた陽性患者と実際の感染者が数千倍の開きがあったと分かった時点で、今までのクラスター対策は「いったい何だったのか」ということになってしまいます。
 そうなった場合、実質、ノーガードの集団免疫獲得作戦だと言えるでしょう。
 そして、2000万人が感染していたとして、死亡率が0.1%でも2万人の死者が出ていることになります。
  ところがこの辺のつじつまのが合わない点は、深く考慮されることはないでしょう。
  そして、現在のコロナ死者が厚労省発表(4/22)の277人時点で2000万人が感染していたら、死亡率0.0014%です。
  また世界的快挙の達成してしまいます。
「すごいぞニッポン!BCG!BCG!」

 早く、日本で抗体検査結果が出てこないか、待ち遠しいです。

 今後(4月以降)ですが、各国が抗体検査をして、実態としての感染死亡率から脅威のレベルが低いとか、治療薬ができたとか、集団免疫を獲得したなどとして、行動規制を少しづつ解除して経済を回し始めるようになると思います。
 端的に言えば、パンデミックに備え社会的距離を確保しつつ、経済を回すことを目指す社会になると思います。
 
世界中でその動きが活発化して、国民にその意識が浸透してきた段階で、日本も遅れて抗体検査をして、他国と同様の動きをすることになるでしょう。
そして、永遠に、日本国内ではコロナ対策は、大成功だったと評価されると思います。

次ページ「考察」へ続く