中小企業診断士が独立してつらかったこと

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独立してから、つらかったことを挙げてみたいと思います。

① 仕事がなく、貯蓄が減ること
独立最初の2年は、いろいろ下積みをやっていたこともあり、なんとか家計の持ち出しはなかったのですが、独自路線を取り始めた3年目の収入が最低でした。家計は赤字になりました。
普通右肩上がりに年々収益が増えるものだと思いますが、3年目に落ち込むのは想定外、将来の保障もないのに、毎月、蓄えが減少していく状況は、かなりつらいものがあります。家族からも不満がでました。
その後、なんとか持ち直して、廃業は免れましたが、長期計画で考えていても、家計の持ち出しが2年も続けば、大体の人は挫折してしまう気がします。

② 孤独
独立してみると、最初は気楽かつ自由を謳歌できるのですが、しばらくするとそれが当たり前になり、ありがたみが感じられなくなります。
半面、サラリーマン時代のように同僚と昼食を食べたり、飲みに行ったり気楽な付き合いは少なくなります。
協会の研究会等もだんだん飽きてきます。

結構、つまらないし、孤独な生活になります。
独身だったら、数日誰とも話をしない状況も普通になると思います。

③ 向いていない仕事
向いていない仕事というのはつらいものです。
私の場合は、セミナーとか講演はどうしても苦手でほとんどやりません。
一方で、診断士の中には、前職で、まったく分析やレポート等を書いたことがない人も多く、分析、レポート、顧客説明といったコンサル的なことが苦手な人もいます。独立してみたら、向いていない、仕事がつらいという人も多いと思います。
また、独立するということは、経営そのもの、顧客開拓・営業も経理も自分でやらなければなりません。どれほど知識や分析能力があっても、仕事を受注する能力がないとどうにもなりません。

④ 面白くない
経営コンサルタントという響きはかっこいいですが、実際にやってみると、公的支援などは単価も安く、やる気のない企業もかなり混じっています。
セミナーなども、同じ内容を何十回とやることもあるでしょう。
また、コンサル会社のフリーランスなども、コンサル組織のヒエラルキーの最下層になるため、業務上の制約も大きく、また、コンサル会社の社員との人間関係の維持の難しさがあります。

また、独立していると、仕事での失敗やクレーム、その他、思いもよらぬトラブルに巻き込まれることもあり、一気にモチベーションが低下してしまう場合もあるでしょう。

⑤ ビジネススケールが小さい
個人のコンサル業は、他の産業に比べて売上的にみればスケールが小さいのがふつうです。
前職で大きなプロジェクトに関わっていた方は、ビジネススケールが小さくなりすぎて、最初の数年は、無我夢中で楽しいでしょうが、数年も経つと面白くなくなってしまうかもしれません。

⑥ 体を壊すこと
私の場合、3年目の経済的危機を乗り越えて、4年目は仕事は順調だったのですが、調子にのって同時にあれこれ挑戦しすぎてしまったことも一因として、体を壊してしまい半年の休業を余儀なくされましたが、受注が悪くてもだめ、良すぎてもだめ、経営の難しさを感じました。
仕事が無かった後の好景気では、自分しかいないというマンパワーの制約を踏まえて、せっかくの依頼してくれた仕事を断ることは本当に難しいですね。
この時は本当に懲りました。それからは、ほどほどにするようにしています。
30代から40代の人は、まだ若いと思って無理をする人が多いと思うので、要注意だと思います。

私の場合、なんとか危機を乗り切ってきました。
これらの理由で廃業する人も多いのではないでしょうか。

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