中小企業診断士を取得して独立する人の将来目標は、「人を雇って将来は大きく育てたい」という拡大志向の人と、「一人で呑気に気楽にやりたい」一人派に分かれると思います。
それぞれの志向なので、やりたいようにやればよいとは思いますが、独立している診断士を見ていると、サラリーマンの悲哀から逃れるために独立している人も結構多いので、一人で呑気派が多いと思います。
今回は、呑気に暮らしたい派のために、その道を追求してきた私が留意すべきことを述べたいと思います。
(※この記事は、2020年3月(新型コロナパンデミック)以前に書き溜めたものです。)
目次
- 独立している診断士は本当に楽しめているか?
- 目標について/ 無形資産に注目すべき
- 不毛なものに関わらない
- 一点集中/分散
- 独立性/そこから先
- 終わりに
独立している診断士は本当に楽しめているか?
現役世代の診断士で独立している人で、ライフ&ワークバランス的に充実し、楽しめているような雰囲気を感じさせる人達やブログ等はいくつかあります。
実際に、いろいろ挑戦し、仕事に生活に自己実現して楽しめている人も多いと思います。
また、独立数年は、多少ハイテンションになるので楽しめている点もあると思います。
しかし、人的ネットワークからの紹介だとか、公的支援に頼っている人達は、実際は、従属的な関係もあり、不安定でもあり、やっていて不毛感もあり、人間関係の苦悩も多いと思います。
(※それでもサラリーマン時代よりは、ずっとストレスは少ないという人も多いですが。)
大体の診断士が集まっているグループも、一見楽しそうですが、長期的な関係を築けているケースは少ないように思えます。数年経つと多くのメンバーが入れ替わったり、消滅したりしています。
もう一つ、公的支援や紹介に頼って暮らしている診断士のブログは、支援機関の職員や他の診断士が見ていることを前提としています。
だから、「耳障りのよいこと」しか書けません。もし、本音を書いたら「あいつ生意気、干すか」となってしまいます。
そこは大人として察してあげましょう。
また、独立している若手診断士の中で、「実は親がマンション一棟持ってます」「本当は働かなくて暮らせます」みたいな経済的にリスクから解放されている人も結構います。
こういう恵まれた人達は、うらやましいけど、あまり参考にならないでしょう。
つまり、一見、目標とすべきような、充実し楽しそうな生活をしている人でも実態は違う場合もあることは注意しましょう。
このコラムでは、特に大きな資産もなく、家族も抱えて、30~50歳くらいで独立することを前提として話を進めます。
次ページ「目標について」へ続く