3年目にしてようやく主体的に動く覚悟を決め、誰かに頼るのではなく、顧客に直接アプローチすることを目指すことにしました。
独立してから2,3年の診断士やコンサルタント経験において、やる気のない相手に対するコンサルタントほど意味のないものはないと痛感していたので、プッシュ営業と、無料サービスの二つは絶対にやるまいと決めていました。
この二点を守れば、しっかり自腹で報酬を払って、本気でコンサルサービスを受けようと思う人だけ顧客になるはずです。
よって、戦略としては、webによるプル戦略で、提供する価値としては、業種特化のコンサルメニューを整備することにしました。
そこで、収入が減っても無理に仕事を入れず、専門サイトのコンテンツを地道に書き続けました。
また、コンサルメニューやセミナーメニューは作るのは結構しんどいことに気が付きました。いろいろ想定してああだこうだ考えだすと、なかなかサイトに載せる度胸が湧きません。
そこで、手軽にできるものとして経営相談(二時間程度)、報酬3万円(交通費等実費は別)というサービスをやってみました。また、一般向けに無料キャリア相談というのも始めました。(これは顧客ではないので無料です。社会貢献の意味もあります)
ただ、すぐに成果はでませんでした。3年目は、先にも述べた年収200万で最低でした。
自分の中では、これしかないし、いずれ好転する確信がありました。なんとか家族の不満を抑えて踏ん張っていました。
4年目に入ると、運営している4つのサイトは、それぞれ80記事くらいにはなりました。
すると、PVで毎月数万単位、アクセスで数千人レベルになります。50回以上もアクセスしているリピーターも相当数になります。
業界に特化したサイトで、私がメインターゲットとしている業界は10万人くらいの従事者ですが、毎月数千人が見ているとなると、業界内の認知度はかなりあるはずです。
これは、何か起こるぞ、とワクワク感がありました。
その内、期待通り、いろいろな反応がではじめました。
経営相談や、一般向けの無料キャリア相談の他にも、いろんな要望がありました。
意外と、IT系の上場企業からの経営参画依頼や、外資系の有名どころからパートナー依頼が来たりしました。
が、独自路線を行くことに決めたので残念ながら断りました。もったいない話です。
あと、英語ですね。英語でのやりとりを求められることもあり、断った案件も結構あります。もっと勉強しとくんだった~。
こんな感じで、収益にはあまり繋がらないものの、ターゲットしている業界の人との交流が増えていきました。
もともとの出身業界でもあり、詳しいつもりでしたが、交流を通じて、みんなの悩みや、業界動向、ニーズなど新しい知見が入ってくる感じでした。
そうすると、目の前に、ニッチな分野のビジネスチャンスがいくつか転がっていることに気が付きました。
自分の強みが発揮できる内容で、成功確率は高いと思いました。
その一つが人材ビジネスでした。
その頃、図書館を仕事場にすることは卒業して、地元の創業支援施設(コワーキングスペース)を仕事場(支援される側です)としていましたが、そこで、人材ビジネス出身の人と仲良くなり、いろいろ教えてもらったりもしました。
それまで、個人事業でしたが4年目に法人化しました。会社名は「建設経営研究所」としたのですが、seo的に「建設」と「経営」を入れたかったので、この会社名にしたのですが、あまりに大それた名前で、もう少し普通にすればよかったと後悔しています。
そうして、着々と新展開の準備を進めていましたが、どういうわけか、4年目になって、専門家派遣や、技術コンサルで、高単価な引き合いが結構来るようになりました。
その4につづく