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中小企業診断士の独立目的はあいまいでもよいと思う

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私の場合、中小企業診断士に合格して即独立してしまいました。38歳の時です。
合格後の在職中(2、3月)は実務実習が受けられず、まず退職して独立してから実習(7~8月)を受け、診断士登録をしたくらいです。

独立理由はかなり曖昧で、はっきり言って勢いです。
診断士勉強中は、独立した若手の診断士ブログを見て、日々うらやましく感じており、合格まで4年もかかったので、思い入れが強くなり、自分の力を試したくなったというのが大きい理由です。
※というと格好がよいですが、当時の仕事の残業が多く「この生活を一生続けるのか?」と考えていたので、ネガティブな理由もあります。

独立の際に、診断士らしく、経営理念、swot、経営目標(ドメイン設定)みたいな王道パターンで、もっともらしい経営計画は作りましたが、今思えば、希望的観測を積み上げた根拠のない内容で役には立ちませんでした。
未経験分野でもあり実際に独立してみないとわからないことが多すぎて、事前の詳細な計画はあまり意味がないように思います。捕らぬ狸の皮算用ってやつですね。

それでも、私の場合は、「なんとかなる」(=独立して食べていける)と考えた根拠がありました。
それは「3年くらいやれば、何事もスキルフルな状態になれる」という自負です。
俗に「1万時間の法則」という、音楽やスポーツなどで世間に頭角を顕すのに最低1万時間の練習時間が必要という法則があるそうですが、その考えに近いかもしれません。

仮に独立すれば朝から晩まで、実務と勉強それだけやる訳で、プライベートの時間でも常にいろいろ考えている(悩んでいる)状況になります。それらは3年で1万時間は優に超えるでしょう。(すでに、独立までに3千時間くらいは勉強に費やしていますし)
そのため、独立して3年(1万時間)やれれば経営コンサルタント能力の、ブレークスルーというか、別の次元に到達できると考えていました。

また、3年間で得られる経験は、かけがえのないものになるであろうし、仮に独立しなかった場合、60代くらいに後悔する自分が目に浮かぶようで、独立をしてしまった後悔(失敗した場合)の方がましだと考えました。

そして、実際に独立してしまったわけですが、無我夢中でいろいろやって、3年後にどうなったかというと、残念ながら能力を極める感じは全然しませんでした。むしろやるほど、自分の未熟さを痛感するくらいです。本当に

しかし、独立前と比べれば、3年後は、はるかに周りがクリアになって、自分がやっていける道がだいぶ明確になりました。
サラリーマン時代と比べれば、ブレークスルーは達成できたと思います。

これから独立を考えている人は、3年頑張れる覚悟と、自分の能力の自負があるかどうかが重要なポイントになります。

ただし、その3年間が、食うために、キャリアにならない仕事でスケジュールをいっぱいにして、勉強や付加価値創造のための活動もしないのなら、3年間は無駄になるかもしれません。