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独立してうまく行かず撤退する前にすべきこと3つ

中小企業診断士業での独立は、失敗率が低いと言われますが、実際には、撤退し再就職する人も結構おります。
これまで、もったいない形で撤退する人を見てきたので、撤退を決断する前に、やっておいてほしいことをまとめておきます。

その1.まず3年間は頑張ること
独立し1年位で、撤退する人は今までに何人か見てきました。
歳をとるほど再就職が不利になりそうで、焦ってしまうためだと思いますが、いくらなんでも判断が早すぎます。
石の上にも三年といいますが、撤退を判断するにはせめて3年は頑張ってほしいものです。

理由としては、独立して価値が出せるまでに、やはり3年くらいかかるものだと思うのです。
逆に、資格さえ持っていれば、資本も必要なく、独立してすぐ成功するようなビジネスであれば、他者に追随もされやすいはずで、あまり魅力的ではないように思えます。
1年で撤退した人も、もしかしたら、もう少し頑張れば成功したかもしれません。不完全燃焼感を残したままで失敗を確定するのはもったいないし、後悔が残るかもしれません。

その2.独自メニューと情報発信
独自メニューを持たずに活動している人が多いのが中小企業診断士業界の特徴です。
診断士の先輩の紹介とか、公的機関を中心に活動している人であればそれも可能です。

独自メニューや情報発信により、顧客にアプローチして直接仕事を受けるという方法は、仕事がいちばんやりやすく、得意なところに集中できるため顧客に価値を与えることもでき、結果的に報酬もよくなります。

メニューや何の情報の無いお店には、誰もが入りにくいでしょう。同じように、顧客にアプローチするには、独自のメニューを持つ必要があります。顧客が必要としている支援をメニューに持っていれば直接受注の可能性は高まります。
同時に、顧客に知ってもらうために、情報発信をする必要があります。独自メニューと合わせて、その分野に特化したコラム等もどんどん発信した方がよいです。
ホームページ、ブログ、SNS等組み合わせて、公開していくとよいでしょう。運営コストはほぼゼロです。

ニッチなターゲットの分野で、1000字~2000字以上のコンテンツを100個以上情報発信できれば、かなりのパワーが出てきます。
独自メニューの作成や情報発信は、数年がかりの研究投資的作業だと思ってください。最初の3年くらいは活動時間の半分は、研究およびコンテンツ作成に充てるのが理想です。ここからが本当の勉強だと思って、時間的には、勉強や研究も含めて2000時間くらい、中小企業診断士の取得時の勉強と同じくらいの時間をかける覚悟を持つべきです。
こうした作業は、ほとんどの人が挫折してしまいます。

その3.発展的な転進(再就職等)をすること
前記、その1,2を実行してみて、それでもだめなら、初めて撤退を考えてもよいと思います。

もし、ニッチな分野で、独自メニューと、情報発信がしっかり行われていれば、例えば情報サイトが月間数万PVくらい、関連するキーワード検索で上位になっていてもおかしくないと思います。
つまり、ニッチな分野・業界関係者が毎月数千人がサイトを訪れるわけで、その段階であれば、関連する分野、業界などでは知名度はそれなりにあるはずです。

コンサルビジネス的に収益が少ないとしても、関連する業界関係者との交流やネットワークは増えていると思います。
また、いろいろな要望が来はじめているはずです。さらに、そうなるといろいろなニーズが見え始めてくるはずです。

私の場合、ありがたいことに、情報発信を始めてコンテンツ提供依頼や、経営参画依頼、コンサル会社からのパートナー希望など、いろいろなオファーをいただきました。
その中には、有名な会社もあり、魅力的なオファーもいくつかありました。ありがたいことにサラリーマン時代には考えられないような話もありました。
残念ながら、独自路線でいくことに決めていたので、オファーに応えることはできませんでしたが、本当にもったいないことです。(独立当初だったら絶対にそちらにいっていました。)

いろいろオファーをいただける段階であれば、魅力的なオファーに応えて再就職等するのもよいですし、ニーズを見極めて別のビジネスにすることもよいと思います。いずれにしても発展的な転進が可能です。
また、コンサルタントを有望な副業として続けていくことも可能です。

まとめると、独立1,2年で、独自メニュー作成も情報発信もあまりしないで撤退することは、もったいない。独立経験が資産として残らない上に、空白ができて、歳だけとっていることになりかねません。
最低3年は頑張って、ニッチ分野で独自メニューや情報発信も行っていれば、仮にコンサルビジネス的にダメであっても、経営参画として再就職や、新たなビジネスを創業する等の発展的な転進ができる可能が高くなります。
せっかく独立するのであれば、どちらを選ぶのがよいでしょうか、独立を考える人のご参考になれば幸いです。

中小企業診断士は独立前に誰かに相談すべきか

独立に迷った時に、上司や先輩、家族などに、相談する人は多いのではないでしょうか。

人生の一大事でもあり、不安になるのもわかりますが、こうした相談は、本気で独立を考える人には、意味がないどころか、余計な混乱を引き起こし、独立への障害になる場合が多いと思います。

私個人の経験を話しますが、誰にも相談せず(嫁は説得しましたが)独立を決めて、会社には独立を理由に退職手続き、その他親類、知人友人等に独立する旨を連絡しました。
すると、あらゆる方面より反応がありました。

「どうして給料のよい会社を辞めるのか」「辞めるのもったいない」という意見から始まって
「世の中そんなに甘くない」「君には商売は向いていない」「やりたいこととできることは違う」
「きっと失敗して後悔する」 というような意見が多かったです。

中には、「中小企業診断士なんて、仕事のできない○○さんでも持っている。食べていけるような資格ではない」というような話がいくつかあり、どうも印象悪いですね。
「俺は保証人にはならないぞ」という人もありました。

別に独立の可否の相談している訳でもないのに、一生懸命、否定的な助言をしてくれる人が大勢います。
「君ならやれる」と言ってくれた人は一握りです。自分でも周りにそんなに低評価されているのかと当時は落ち込みました。
事後報告ですらこうした状況です。

※しかし、普通に考えてみれば、一サラリーマンが、未経験分野の経営コンサルタントで独立となれば、「未経験→無理」、「経営コンサルタント→怪しい」、「独立→失敗したら破産」というような発想しか、普通に人には思いつかないでしょう。それは反対しますよね。

もし独立に迷っている状況で誰かに相談したらどうなるか、まず、9割以上は独立に否定的な反応になるでしょう。その助言を振り切って独立するというのは大変なパワーが必要になります。

よって、本気で独立したい人は、自分だけで決断すべきです。
それでも周りが反対してきますが、若くして、独立している人は、ほとんどが周りの反対を押し切って独立しているのだと思います。

無闇な独立を勧めませんが、中小企業診断士なのですから、他社の経営にあれこれ言う前に、まず自分の人生戦略を自分だけで決断すべきだと思います。

経営コンサルタントは見た目が重要?

経営コンサルタントというのは見た目が重要のようです。
フリーランスをしていた経営コンサルタント会社では、スーツから靴下の色、カバンの種類等身だしなみには大変厳しいものがありました。
また、独立当初に、先輩方から、高級なスーツ、靴、時計、重厚なビジネスバック等をセットで揃えるように助言していただいたこともあります。

見た目が重視される理由ですが、顧客である経営者は、コンサルタントに経営課題の解決→最終的には会社の利益増大を求めていることから、経営コンサルタントは、お金儲け方法の専門家ともいえます。
よって、貧窮している経営コンサルタントというのは、かなり違和感があります。経営者は、稼げていない経営コンサルタントに指導されたくないでしょう。

しかし、本当に貧乏or稼いでいるかどうかというのは、確定申告を見られるわけでもないので、わかりません。
見た目から推定するしかないのです。「人は見た目が9割」という言葉がありますが、経営コンサルタントに対して、見た目が貧相→仕事がない→無能といった連想を呼んでしまうと思います。

そのため、例え本当は仕事が無くて困っていても、見た目だけは、キッチリとしていたほうが顧客にはよい印象を与えるはずです。

また、体を鍛えて、健康的・タフに見せるのも、人の潜在意識に働きかけて、かなり有効だと思います。

実績や能力については、嘘をつくと詐称になりますが、見た目というのは、どれほど取り繕っても、詐称ということはありません。

独立されたら、見た目はきっちり、体を鍛えて心身ともに健全な状態を保つように努力しましょう。
※私の場合、量販店のスーツに、リュック愛用で、コンサルタントしては失格のレベルなので人のことは言えません。。。。

中小企業診断士の仕事の取り方あれこれ

独立を考えている人は、どうやって仕事を取るのか、可能なのかということが一番気になることだと思います。
これまで出会った診断士からわかる範囲でまとめてみました。

① 根性系
足で稼ぐ、名刺を配りまくる。飛び込み営業に回る 1000社回って3社獲得した。というような話を聞いていました。
プッシュ中心のやり方は、個人的には非効率に感じますが、実際には、それで顧客を開拓している人に何人かあったことがあります。
営業出身者で、慣れている人は強いかもしれませんね。

② 王道系
診断士のネットワークに入る。
先輩に、支援機関等での半常駐の仕事(プロマネ、サブマネー等)を紹介していただく
安定収入を確保し、さらに業務で認めてもらい、顧客、人脈を広げていく

診断士のブログや書籍ではこういう話が多いですね。
誰もが、独立するときに夢見る王道パターンだと思いますが、現在は厳しいと思います。
これは、本人の人柄や能力、そして人との縁に恵まれるか等の運にも左右されると思います。
私は、まるでダメでした。そもそも向いてなかったです。

③下請け系(フリーランス)
診断士予備校での講師、セミナー会社の講師、経営コンサルタント会社のフリーランスなど、以前の勤務先などの関係者からの受注などが考えられます。

下請け系の仕事は、大都市圏では、仕事も多くうまくいきやすいと思います。
私の場合は、独立数年は、下請け仕事が収益の中心でした。
コンサル会社の名刺をもって、顧客から見れば一見社員のように仕事をしていました。
フリーランスというのは、究極に不安定な雇用契約みたいな一面があります。単価によりますが、頑張ればそれなりに稼げますが、忙しいとサラリーマンとあまり変わらない生活になります。
(何のために独立したのか?考えてしまいます)

④ 情報発信による直接受注
独自のコンテンツを持ち、情報発信して顧客に直接アプローチして受注するやり方です。
いわゆるプル戦略です。
顧客からやってきてくれるので、これほど効率のよい営業方法はないですが、実際はかなり難しいです。
診断士でも実現している人はまれだと思います。

理論的には、競合の少ないニッチ市場で、価値のあるメニューがあれば、プル戦略が可能だと思います。
ただし、そうなるまでのレベルで、独自コンテンツを作る作業というのはかなり大変で、数年はかかるでしょう。
将来の収益が保証される訳ではないのに、そうした作業を続けられる人は実際には少数派です。

私の場合は、3年目に直接受注による独自路線に転換しましたが、コンテンツ作成作業のために、稼働は落ちますので、経済的にはかなり落ち込みました。 しかし、頑張った甲斐はあったと思っています。

中小企業診断士が独立してつらかったこと

独立してから、つらかったことを挙げてみたいと思います。

① 仕事がなく、貯蓄が減ること
独立最初の2年は、いろいろ下積みをやっていたこともあり、なんとか家計の持ち出しはなかったのですが、独自路線を取り始めた3年目の収入が最低でした。家計は赤字になりました。
普通右肩上がりに年々収益が増えるものだと思いますが、3年目に落ち込むのは想定外、将来の保障もないのに、毎月、蓄えが減少していく状況は、かなりつらいものがあります。家族からも不満がでました。
その後、なんとか持ち直して、廃業は免れましたが、長期計画で考えていても、家計の持ち出しが2年も続けば、大体の人は挫折してしまう気がします。

② 孤独
独立してみると、最初は気楽かつ自由を謳歌できるのですが、しばらくするとそれが当たり前になり、ありがたみが感じられなくなります。
半面、サラリーマン時代のように同僚と昼食を食べたり、飲みに行ったり気楽な付き合いは少なくなります。
協会の研究会等もだんだん飽きてきます。

結構、つまらないし、孤独な生活になります。
独身だったら、数日誰とも話をしない状況も普通になると思います。

③ 向いていない仕事
向いていない仕事というのはつらいものです。
私の場合は、セミナーとか講演はどうしても苦手でほとんどやりません。
一方で、診断士の中には、前職で、まったく分析やレポート等を書いたことがない人も多く、分析、レポート、顧客説明といったコンサル的なことが苦手な人もいます。独立してみたら、向いていない、仕事がつらいという人も多いと思います。
また、独立するということは、経営そのもの、顧客開拓・営業も経理も自分でやらなければなりません。どれほど知識や分析能力があっても、仕事を受注する能力がないとどうにもなりません。

④ 面白くない
経営コンサルタントという響きはかっこいいですが、実際にやってみると、公的支援などは単価も安く、やる気のない企業もかなり混じっています。
セミナーなども、同じ内容を何十回とやることもあるでしょう。
また、コンサル会社のフリーランスなども、コンサル組織のヒエラルキーの最下層になるため、業務上の制約も大きく、また、コンサル会社の社員との人間関係の維持の難しさがあります。

また、独立していると、仕事での失敗やクレーム、その他、思いもよらぬトラブルに巻き込まれることもあり、一気にモチベーションが低下してしまう場合もあるでしょう。

⑤ ビジネススケールが小さい
個人のコンサル業は、他の産業に比べて売上的にみればスケールが小さいのがふつうです。
前職で大きなプロジェクトに関わっていた方は、ビジネススケールが小さくなりすぎて、最初の数年は、無我夢中で楽しいでしょうが、数年も経つと面白くなくなってしまうかもしれません。

⑥ 体を壊すこと
私の場合、3年目の経済的危機を乗り越えて、4年目は仕事は順調だったのですが、調子にのって同時にあれこれ挑戦しすぎてしまったことも一因として、体を壊してしまい半年の休業を余儀なくされましたが、受注が悪くてもだめ、良すぎてもだめ、経営の難しさを感じました。
仕事が無かった後の好景気では、自分しかいないというマンパワーの制約を踏まえて、せっかくの依頼してくれた仕事を断ることは本当に難しいですね。
この時は本当に懲りました。それからは、ほどほどにするようにしています。
30代から40代の人は、まだ若いと思って無理をする人が多いと思うので、要注意だと思います。

私の場合、なんとか危機を乗り切ってきました。
これらの理由で廃業する人も多いのではないでしょうか。

中小企業診断士の独立、失敗率

全産業での創業会社(法人)の存続率では、創業5年で15%、10年で数%程度というデータがあるそうです。ネット記事で根拠はよくわかりませんが、大部分が失敗することになるようです。
一方で、中小企業診断士で独立した人で廃業した人はあまりいないという話を聞いたことがあります。

実際の所どうなのかというと、私の周りの事例なので客観的ではないですが、私と同じ頃に独立した人達(60代除く)を見ると独立5年超くらいになると、半分以上は消えています。
しかし、一般の創業5年存続率は、15%程度?であることを考えると、存続率は高いと言えます。

廃業が少ない理由としては、やはり中小企業診断士なので、経営リスク管理がされていると考えられる点と、固定費が少ないので、自宅で一人になれば、なんとかやっていけるという点が大きいと思います。ローリスクな商売です。

当初は都心に事務所を借りて社員を何人も雇っていたような拡大志向の方も、いつの間にか一人での業務に戻っているケースも結構あります。
コンサル業的なものは、来年はどうなるか全く予測がつかないのが普通です。
当初、事務所を借り、人を雇って拡大を目指しても、長年やっていると、どこかでだめな年があって、固定費が多い分、重荷になってしまい、いろいろ面倒なことも起こってしまうのだと思います。
そこで懲りてしまって、断捨離をして、基本一人で行うスタイルに収束していくケースが多いように感じます。

収入のボトルネックに対応するためにも、業務に集中するためにも、この商売は、基本一人+場合によって外部パートナー(独立仲間)というのは、一つの理想形の気がします。身軽かつ気楽が一番と考える人が多いと思います。

もう一つ廃業率が低い理由は、再就職してサラリーマンに戻っても副業として中小企業診断士業を続ける人が多いこともあると思います。
また、再就職といっても独立に失敗したとは必ずしも言えないケースも多くあります。
なぜなら独立コンサルとして活動していると、いろいろネットワークができてきて、思わぬ誘い、経営参画要望など面白い話があるからです。そのため、乞われて会社の幹部になっている人や、別のビジネスを創業している人もいるので、前向きに転身した人も多いと思います。

中小企業診断士の独立目的はあいまいでもよいと思う

私の場合、中小企業診断士に合格して即独立してしまいました。38歳の時です。
合格後の在職中(2、3月)は実務実習が受けられず、まず退職して独立してから実習(7~8月)を受け、診断士登録をしたくらいです。

独立理由はかなり曖昧で、はっきり言って勢いです。
診断士勉強中は、独立した若手の診断士ブログを見て、日々うらやましく感じており、合格まで4年もかかったので、思い入れが強くなり、自分の力を試したくなったというのが大きい理由です。
※というと格好がよいですが、当時の仕事の残業が多く「この生活を一生続けるのか?」と考えていたので、ネガティブな理由もあります。

独立の際に、診断士らしく、経営理念、swot、経営目標(ドメイン設定)みたいな王道パターンで、もっともらしい経営計画は作りましたが、今思えば、希望的観測を積み上げた根拠のない内容で役には立ちませんでした。
未経験分野でもあり実際に独立してみないとわからないことが多すぎて、事前の詳細な計画はあまり意味がないように思います。捕らぬ狸の皮算用ってやつですね。

それでも、私の場合は、「なんとかなる」(=独立して食べていける)と考えた根拠がありました。
それは「3年くらいやれば、何事もスキルフルな状態になれる」という自負です。
俗に「1万時間の法則」という、音楽やスポーツなどで世間に頭角を顕すのに最低1万時間の練習時間が必要という法則があるそうですが、その考えに近いかもしれません。

仮に独立すれば朝から晩まで、実務と勉強それだけやる訳で、プライベートの時間でも常にいろいろ考えている(悩んでいる)状況になります。それらは3年で1万時間は優に超えるでしょう。(すでに、独立までに3千時間くらいは勉強に費やしていますし)
そのため、独立して3年(1万時間)やれれば経営コンサルタント能力の、ブレークスルーというか、別の次元に到達できると考えていました。

また、3年間で得られる経験は、かけがえのないものになるであろうし、仮に独立しなかった場合、60代くらいに後悔する自分が目に浮かぶようで、独立をしてしまった後悔(失敗した場合)の方がましだと考えました。

そして、実際に独立してしまったわけですが、無我夢中でいろいろやって、3年後にどうなったかというと、残念ながら能力を極める感じは全然しませんでした。むしろやるほど、自分の未熟さを痛感するくらいです。本当に

しかし、独立前と比べれば、3年後は、はるかに周りがクリアになって、自分がやっていける道がだいぶ明確になりました。
サラリーマン時代と比べれば、ブレークスルーは達成できたと思います。

これから独立を考えている人は、3年頑張れる覚悟と、自分の能力の自負があるかどうかが重要なポイントになります。

ただし、その3年間が、食うために、キャリアにならない仕事でスケジュールをいっぱいにして、勉強や付加価値創造のための活動もしないのなら、3年間は無駄になるかもしれません。

独立したら予定はなるべく空けておいた方がよい

華僑は、自分自身の予定は、なるべく空けているそうです。
そうすれば、面白い話があれば、すぐ本人と会って直接話し合えますし、商談等でもトップ同士で会えば即断即決することができ、ビジネスチャンスを先取りできるためのようです。

我々日本人は、常に勤勉とか努力とか言われて育ってきたせいか、暇なのは恰好が悪いというか、道徳的にも良くない気もして、とにかくスケジュールをいっぱいに詰め込んでしまいたくなります。
協会の会誌の中に「診断士の一日」的なものがありますが、そこでは、朝から晩まで、スケジュール一杯で、一日に何社も訪問している、という感じの人が多く、そうした毎日が送っている人達は、本当にすごいと思います。

しかし、中小企業診断士で独立して、とにかくスケジュールを埋めることを優先した生活をしていると、発展性は少なくなってしまうのではないでしょうか、多忙な生活を送っていると、チャンスに対するアンテナも低くなり、新たな付加価値を研究する時間もなければ、仮にチャンスが見つかっても全力投入できません。

資本のない個人の中小企業診断士の強みというのは、特定分野、業界等に精通した経営の専門家が時間的余裕と意思決定の早さを武器に活動できることだと思います。
余裕がある状態であれば、常にアンテナを高くして、ビジネスの研究・開発など投資的活動もできますし、体調もモチベーションも万全にできるでしょう。
また、何かよいチャンスを見つけたときは、即断即決で、すぐに全力で取り組むことができます。

よって、発展性のある活動をしようと思えば、予定は空けておく、多少の収益を犠牲にしても、時間的余裕を確保していくことが長期的には利益になると思います。

時間について補足すると、大企業において、一人専従で張り付けて研究開発を行うだけで年間数千万の予算が必要になります。そのため、資本力の乏しいコンサルタント業などのサービス分野においては相当な規模の会社でも純粋な間接部門の研究開発人員というのは、居ないか、居てもごく少数である場合が多いものです。
もし、独立した診断士が、自宅なり図書館なりで本気で1年間、研究開発をすれば、大企業であれば数千万の投資に相当します。
よって、特定分野に精通している診断士が、大企業の手が出せないニッチな分野に注力して研究開発などができれば、競争力のあるコンサルメニューを持てる可能性が高いと思います。

独立したら健康管理は最重要課題

中小企業診断士で独立して活動していく上での一番のリスクは、健康面だと思います。
診断士業は、開業に元手も必要なく、自宅兼事務所で、携帯とパソコンがあればできるため、ランニングコストも低く、低リスクな商売だと思います。

しかし、健康管理だけは要注意で、一度体を壊してしまうと、自信もモチベーションも失うし、顧客の信用も失う、さらに稼働日数に収入が比例するため、収入も大幅ダウンしてしまいます。

私も独立4年目に体調を崩して、仕事に大穴を空けたことがありますが、この時は、かなりへこみました。

独立5年目くらいまでは、不慣れなことも多く、また、社員という身分保障もなくなり誰しも将来に対し不安を持ってしまうため、気づかない内に、疲労が蓄積している可能性があります。

自分の経験から、①睡眠時間は削らない、②体調の悪い時は休む、③週に3日は運動、の3点が実行できれば、健康管理上のリスクはかなり下がると思います。

しかし、実際に実行することは難しいと思います。
せっかく来た依頼を断ることは難しいでしょう。何十人もの参加者を予定しているセミナーの講師を欠席するなんてことはできる訳がありません。具合が悪くても這ってでも行こうとするでしょう。
高熱をおして、深夜作業やセミナーなどを繰り返していたら、いつ体を壊してもおかしくありません。

特に、独立後にすぐ上手く行った人は要注意で、先輩の紹介だとか次々と仕事が入ってくる状況では負担が増大します。また、充実感から、あまり疲労を感じなくなっている可能性もあり危険だと思います。

特に要注意なことは、請負的(一式)契約の大きな業務金額の仕事などハイリスクな契約、納期の厳しい仕事、本の執筆、さらに、同時並行にいくつもチャレンジするなどです。

体力面を考えると、経験値を積んで状況をコントロールできるようになってから、手は広げていったほうがよいです。

独立数年は、例え経済的に困窮しても、少し暇な方が良いのかもしれません。

中小企業診断士と実業

個人レベルのコンサルタントというのは、日単価をベースに報酬が決定されている場合が多いので、時間の切り売りのような側面を持っている仕事です。

そのため、収入を維持するために常に動いている必要があります。
また、リスク面を見ると、顧客の事情により、突然仕事がなくなってしまう可能性もあります。さらに、体を壊すと収入が一気にゼロになり、仕事に穴を空けると信用も低下し厳しい状況になってしまいます。

そのため、個人のコンサル業では、コンサル実務で稼働しながら、同時に情報発信や新規顧客開拓を行い、さらに、健康管理にも注意するということを日々続けなくては行けません。

こういう生活は、泳ぎ続けないと生きていけないマグロみたいなもので、余裕がなくて疲れます。

私の場合、調子に乗って仕事を入れすぎた結果、体を壊して仕事に大穴を空けてしまったことがあり、関係先にも迷惑をかけ、また収入もガタ減りとなってしまい、心身ともにも落ち込んだ経験があり、コンサル単体での生活には限界を感じてしまいました。

また、あるコンサルタントの方から聞いた話ですが、コンサルタントで成功するには、仕事を選ぶこと、絶対に成功する人しか顧客にしないのだそうです。絶対に成功する人を顧客にすれば、実際、成功するので、「あのコンサルはすごい」となって、コンサルタントとして、さらに売れていくのだそうです。
しかし、仕事を選ぶようになるには、経済的な余裕がないと難しいと思います。余裕のない切羽詰まった状況で仕事をしている人は、余計、その状況から抜け出しにくくなってしまうと思います。

そのため、別の収入源があると心身ともに余裕が持てるようになります。その一つとして自分でコンサル以外の事業を始めるというのも一つです。

考えてみれば、中小企業診断士というのは、経営についての専門家で、他人の創業支援等をしているのですから、自分自身が主体となって創業し事業を行うことも選択肢からはずさない方がよいと思います。
実例としては、マーケティング調査、経理、システム販売、広告代理店などコンサルに付随して出てくるサービス業が多いと思います。私の場合は、人材ビジネスを行っています。
サービス分野のビジネスは、基本的には、初期投資が少なくて済むものも多いですし、診断士の方は、それぞれの業種業界で経験を積み、人脈もあると思うので、自分の専門領域、精通している分野などでニッチなビジネスチャンスが見つかれば挑戦してみるのも手です。

自分自身で事業を行う収入以外のメリットとして、自分自身が主体となって経営経験を積むことができることが挙げられます。自分が主体というのは、コンサルとしての提案と違って100%自分で決断し即実行できるので、仕事としては楽しいです。ただし、成功しなければ報酬はゼロですが

また、別に事業を行うメリットとして、ビジネスの種類によりますが、経営コンサルタント業よりも顧客企業にアプローチしやすいことが多いと思われます。
私の場合、コンサルとは別の事業を行うことでターゲットとしている業界との接点も増え、情報や人的ネットワークなどが比べ物にならないくらい増大しました。

また、日本は経験主義社会なので、経営経験の無いコンサルタントは信用されにくいと思います。
中小企業診断士自らが経営者でもあることで認知や信用面で、コンサル業へも良い影響があると思います。