参考書

中小企業診断士の歴史

中小企業診断士の制度の変遷、歴史を以下にまとめます。

  •  昭和27年:通商産業省により中小企業診断員登録制度が創設
  • 昭和44年:中小企業診断員を中小企業診断士に改称
  • 平成12年:中小企業指導法の法改正とともに「中小企業支援法」に変更、中小企業診断士の位置づけは「国や都道府県が行う中小企業指導事業に協力する者」から「中小企業の経営診断の業務に従事する者」に変更、登録部門の区分(商業、工業、情報)の廃止(新制度の開始は平成13年より)
  • 平成18年:第1次試験に科目合格制導入(3年間有効)

 

中小企業診断士が公的支援の専門家から中小企業の経営コンサルタントのための資格に位置づけが変わるのは、平成12年の中小企業支援法への変更からになります。

また、試験も一本化され参考書や予備校など受験指導機関にとって取り組みやすい市場となり、さらに不況と相まって中小企業診断士の人気が上昇し試験の受験者が急増していくこととなりました。

3.中小企業診断士2次試験の参考書の選び方

 中小企業診断士の参考書は、1次試験参考書は割と豊富ですが、2次試験参考書になると、かなり少なくなってきます。

  2次試験に辿り着けるのは、1次試験者の15%程度なので受験者が激減し、また、2次試験からスクールに切り替える人も多いので、市場規模が小さいからでしょう。

  参考書に乏しい現実から、独学で2次試験に合格するには、もうあるだけ買ってしまった方がよいでしょう。

  本屋にある2次試験の参考書すべて買っても10冊程度と思います。

  内訳としては、

 解法に関する参考書:各社数冊

 過去問集・問題集:あるだけ、目標100事例

 

 市販の問題集をすべて購入しても、100事例は行かないかもしれません。

 事例の数は多い方がよいです。事例を収集するには、問題集については、毎年買ってしまってもよいでしょう。(前年に買ったものと内容が違うか確認して下さい)。

また、去年やおととしの中古本をネット販売で探すのもよいでしょう。

 模擬試験を1回受ければ、4つ事例を入手できることになります。(5回受ければ20事例入手)

 過去問集については、別の会社のものを2つ購入すると、同じ問題に対する各社の解法や考え方の違いがわかります。

8.模擬試験を受ける(中小企業診断士2次試験)

 独学の場合、自分の実力レベルや、問題点を知る機会が限られます。

 模擬試験を受けることで、他の一般受験生との相対的な実力の比較や、欠点を知ることができるので、多少お金がかかっても必ず受験すべきです。

 

 模擬試験の効果として、本番同様の試験を体験することによる試験慣れがあります。

 本番の試験での1日4科目×80分の試験と言うのは、肉体的にも精神的にもハードです。また、試験慣れしていないと、思わぬトラブルに見舞われたりします。

 せっかく実力をつけたのに試験慣れしていないせいで、失点してしまう事態は避けたいものです。

 私も、3回目の受験でケアレスミスで失点したことから、次の年は10回模擬試験を受験しました。(10万円ほどの出費です)

 最初の頃は、試験の終了時には、かなり疲労困憊していましたが、回数を重ねるうちに、試験に慣れて最後まで、それほど疲れず、集中できるようになりました。

 試験慣れして、事例の蓄積もできます。また、平均点も当初はD、C判定ばかりでしたが、後半では、A、B判定が取れるようになりました。

「実戦ほど効果のあることはない」というのは実感です。

平均点が上がった理由としては、「ミスが減る」、「慣れによる集中力持続」、「暗黙知によるもの」など考えられます。

 

 模擬試験を行っている会社は数社ありますが、独学の人は、その会社の解法に準じていないため、高得点は期待できないでしょう。

 得点上位の人は、大部分が、その会社のスクールに通っている人だと思います。

 そのため、模擬試験の結果判定には、一喜一憂しない方がよいでしょう。自己流解法でA、B判定が取れるようになってきたら、かなりの実力がついたと言えると思います。

 

 模擬試験が終わったら、模範解答や添削結果をよくみて、レジメにまとめて、事例の蓄積として加えましょう。

 年に5回受ければ、20事例を蓄積できることになります。

9.いつまで経っても合格できない場合

 これまで、述べてきた中小企業診断士の2次試験の勉強方法を実践し、100事例以上蓄積し、レジメも作り、内容に習熟する。模擬試験でもそこそこの判定が取れるという状況になれば、ほとんどの人は合格すると思います。

 

 ただ、それでも合格出来ない場合どうしたらよいのでしょうか?

 

 絶対に諦めてしまってはダメです。

 まず、これまでの努力とお金が無駄になるだけでなく、社内では、「何年経っても受からず、諦めた人」ということになり、発言力が落ちます。

  また、診断士取得後に、資格を活用して得られる様々なメリットの機会損失があります。

 

 何年かかっても、ライフワークと思って合格するまで受け続けてください。

 

 こうなった場合の勉強方法としては、がんばりすぎると、モチベーションが持たないので、試験の数カ月前だけがんばって、他はプライベートを充実させた方がよいかもしれません。事例の集積とレジメの整理ができていれば、復習するのは容易です。

 

個別の勉強方法は、以下がお勧めです。

①模試を毎年数回は受ける。新版の問題集は購入しさらに事例を蓄積

②経営関連本を多読し地力を強化

③苦手分野を集中して磨く

④財務・会計で高得点を狙う 

 定性評価の要素が大きい他の科目は、得点差がつきにくく、高得点は狙いにくいと思われます。計算問題の多い、財務・会計は唯一高得点を狙える分野です。

 ここで点数が稼げるとかなり合格率を上げることができます。

 

 さらに、壁を超えるために個人的に勧めたいのは、自主研究です。

 「知識はあるのに受からない」という人は、知識の本質的な部分、経営の目的や目標との関連や、知識同士の関連性の認識が不足しているからかもしれません。

 

 参考書による勉強でなく、自分流の経営に対する認識や体系を作り上げていくことが能力を高めるために効果的です。

 キーワードは「芋づる式」です。

 

 特定にテーマに沿って、芋づる式に勉強します。具体的には、経営理論や様々な手法について、その根拠など本質的な部分や、関連知識同士の全体的な有機的つながりを、芋づるを手繰るように勉強することです。

 自分の属する業種や、専門分野の研究など関心や、イメージが湧くようなものがよいでしょう。

 

 本来は、合格し診断士になってから始めるのが良いですが、壁を超えるにはよい方法です。

 また、業種研究などは、実務に直結するため、仕事の方にも良い影響があるでしょう。また、将来独立するようなことがあれば、大変役に立ちます。

 

 時間を書ければ、それだけ喜びも大きく、知識も深くなります。

 何年かけてもあきらめずに頑張りましょう。
 
 

3.中小企業診断士1次試験の参考書の選び方

各社から出ておりますが、どれが良いかはここには書きません。本屋にいって自分で見て判断してください。選び方として、図表が多いか、文章の表現は理解しやすいかなどを基準として選ぶことを勧めます。

 迷ってしまうなら両方買いましょう。

 

1次試験合格に必要な書籍の種類を以下に示します。

 用語辞典:1冊

基本参考書:科目分 7冊+α

専門書:二次試験科目、特に生産管理と財務会計

過去問題集:1冊

問題集:2~3冊

その他:中小企業白書、白書早わかりなど

 

 基本参考書は、大きくは「詳細に書かれているもの」と「あっさり書かれているもの」に分かれます。どちらにするかは、個人の好みですが、個人的には、最初はあっさり系で揃えて、必要に応じて詳細なものを書い足していくことを勧めます。

 2社分あると補足的に使えて、不明部分を解消することに役立ちます。 

 

 専門書は、二次試験科目に該当するものは揃えた方がよいです。深く勉強して損はないです。私の場合は、科目の中で難解なのは、財務会計と生産管理でしたので数冊揃えました。

 

 問題集は、総問題量を過去問も含めて1500問程度は欲しいところです。

 

 白書については、早わかり、概要版で充分でしょう。

 

4.中小企業診断士1次試験の勉強時間と配分

平均70点までの実力をつけるには、勉強時間は600~700時間が必要です。

 以下に所要時間を見積もると

①基本参考書:7科目×200ページ=1400ページ、1ページ5分 7000分 117時間

②問題集:1500問×1問5分=7500分 125時間

③専門書など:3冊×200ページ=600ページ、1ページ5分 3000分 50時間

                            合計:292時間

以上のように大体1回目の勉強で約300時間です。

勉強量の目安として参考書3回転はしたいものです。(必要に応じてレジメ化する)

ただし、2回目3回目となるにつれて、1回目の数倍の速さで勉強は進みますので、平均70点を取るための総勉強時間としては、600~700時間が目処になるでしょう。

5.中小企業診断士1次試験の勉強手順

勉強の手順のイメージは、以下になります。

基本参考書→問題集→基本参考書→問題集→必要に応じて専門

 

 この時、基本参考書(1科目)→問題集(1科目)で進めてください。基本参考書(7科目)→問題集(7科目)とやらないように注意しましょう。

 7科目全部基本参考書を読んで、問題集に行くと、最初に勉強した科目かなり時間が経っており、問題集をやる頃は忘れています。

 また、現在の診断士1次試験は、科目合格制であるので1科目づつマスターしていった方がよいでしょう。

 

6.基本参考書の勉強方法(中小企業診断士1次試験)

診断士1次試験に合格するには、択一問題が解けることが必要ですが、基本参考書の勉強は、必ずしも択一問題が解けることには直結しません

 よって、基本参考書をやり込むことは、時間を無駄にします。また、基本参考書は、薄く広く書いてあるので、印象に残らず、やり込んでもそんなに頭に入ってきません。

基本参考書の目的は、基本的なことと概要を把握することです。

 

 基本参考書の勉強方法は、

①第1回目の基本参考書の勉強方法

 あまり時間をかけずにサクサク進めることです。

 理解できない用語があれば、用語辞典で調べて大体の意味を把握して下さい、深く調べる必要はありません。

 

 そして、参考書を加工します。参考書を加工する目的は、2回目以降の学習時に読み易くするためです。

 加工する目的を明確に認識し、目的に沿った加工を行うことが必要です。

 加工の手法としては、補足説明、解説の重要部分のアンダーラインやマーキングなどあります。

 コツとしては、あまりゴテゴテ書きすぎない方がよいです。

 

 また、内容が理解できないことは、?マークでもつけて飛ばしましょう。

 後で、わからない事項をまとめて調べるのがよいでしょう。また、問題集をやると自然に理解できることも多いので、飛ばしたまま放置でもよいです。

 

 1回目の勉強は、労力が必要で、ストレスが溜まります。

 なるべく、休日などに集中して行いましょう。(気力があるときに)

 

②第2回目以降の基本参考書の勉強方法

 診断士1次試験基本参考書の2回目以降の勉強は、通勤電車の中や、平日の自宅など、気力が乗らない時に行いましょう。

 既に1回読んでおり、わからない用語に補足説明を入れてあるので、スムーズに読めるはずです。大体、2回目3回目と進むにつれて、数倍早く読めるようになります。

 また、新たに気付いたことなど、書き加えて、より読みやすく加工します。

 

③基本参考書にレジメが必要かどうか

診断士1次試験の基本参考書については、レジメの必要性は低いでしょう。

全科目のレジメを作る必要はないと思います。

 レジメが必要とされるのは、以下のようなものです。

・2回読んでも理解しにくい苦手分野

・純粋に記憶すべきもの

 

 私は、基本参考書については、経営法務や政策などを書きだしたレジメを作成しました。

 

7.問題集の重要性(中小企業診断士1次試験)

診断士1次試験に合格するには、択一問題が解けることが必要です。

よって、実戦に一番近い問題集の勉強が一番効果的です。

 

 実際の問題は、基本参考書より内容は詳細です。

 基本参考書を勉強して、はじめて問題集をやると、さっぱりわからないこともあります。

 ここで、難しいと思ってはいけません。合格には、完全に理解する必要はなく、正しい1問を選べればよいのです。

 

 合格力をつけるためには、より多くの問題をこなすことが一番です。

 なぜなら、基本参考書を勉強した段階では、知識が個々に浮遊しているような状態です。

 ここで、内容がより詳細な多くの問題をこなすことで、個々の知識の厚みと有機的な結びつきができてきて、知識体系そのものの全体像が理解できるようになります。

 そうすると、不思議に択一の答えがわかるようになります。

 また、わからなくても、ありえない解答を排除し、2択程度まで絞ることが可能になります。

 そのためには、過去問、予想問題集含めて1500問程度はこなす必要があります。

 

 勉強の方針としては、問題を「①解る問題」、「②解説を読めば理解できる問題」、「③解説を読んでも理解できない問題」、に区分して考えます。

 そして、「③解説を読んでも理解できない問題」を「②解説を読めば理解できる問題に」、「②解説を読めば理解できる問題に」を「①解る問題」にする作業を行えば、無駄なく合格の能力を身につけることができます。

9.参考書・問題集の加工方法(中小企業診断士1次試験)

中小企業診断士1次試験の参考書や問題集の加工の仕方について、述べていきます。

 参考書や問題集を加工する目的は、2回目以降の学習時に読み易くするためです。

 加工する目的を明確に認識し、目的に沿った加工を行うことが必要です。

 加工の手法としては、問題中に正誤や、補足説明、解説の重要部分のアンダーラインやマーキングなどあります。

 

①問題への正誤の書き込み

 問題集は1回目の学習時は、試験のときと同じ方式で解きますが、2回目以降は読むだけの勉強になります。問題集は、解答と解説が巻末など問題とは別ページについている形式が多いのですが、問題を読み→解答・解説を読むという作業はページを行ったり来たりすることになります。

 このページを行ったり来たりする作業は無駄であり、読みにくい原因なので、問題文に解答の正誤を書きこんでしまいましょう。

 誤りまたは、正解を問う択一が多いので、各問題文の誤り部分に×を、正解に○を、また誤りには正答を入れるようにして、問題文だけ読んで(ページを変えなくて)勉強が進めるように加工します。

 

②補足説明

 1回目の勉強時に問題文や解説の中で解らない用語や内容が出てきますが、このとき基本書や用語辞典を活用して、不明部分を解消し理解した内容を補足説明として参考書に直接書き込みます。

 

 2回目以降の学習時は、基本参考書や用語辞典などを用いずに参考書のみでスムーズに読めるように補足説明を書き込んでください。

 

③マーキングやアンダーライン

 マーキングやアンダーラインは、簡単な様で結構難しいものです。

 この加工の目的は、文の重要部分を認識させるためにあります。言い換えると重要部分と重要でない部分を区分することです。

 文のほとんどにマークされる方がありますが、これではどこが重要か判りません。

 マーキングなどの加工は最小限のシンプルなものとすべきです。

 

 私の勧めるやり方は、重要部分はアンダーライン、特に重要でない部分は( )で囲ってしまう方法です。

 アンダーラインは、蛍光ペンの(細)のイエローがもっともシンプルです。

 重要でない部分の( )は、長文で読みにくい場合などに補足説明部分や、本題との関連性が薄い部分などを囲い、読みやすくします。

 

 マーキングについては、蛍光ペンでのマーキングは色あせしますし、濃い色(緑やピンク)では文字が読みにくくなるので注意が必要です。(アンダーラインの方がよいです)