公的支援機関

公的支援機関からのお仕事について

中小企業診断士は、もともと行政による産業育成政策実行のための資格であったこともあり、公的支援機関の仕事は、今でも診断士が占める比率が高いと思います。

昔は、公的支援機関の予算が豊富で仕事が多く、また、診断士の数も少なかったので、独立直後の新人でも公的支援機関から仕事を受けることは難しくなかったという話を聞いたことがあります。

しかし、現在は、独立直後の診断士が公的支援機関から仕事を頂くのはかなり難しくなっています。
私も独立当初、公的支援機関の業務にいろいろ応募や登録したのですが、さっぱりだめで、独立数年後に、少しずつですが仕事がくるようになりました。

現在の公的支援機関関連の業務は、中小企業診断士のグループが、支援機関の窓口となっていることが多く、そうしたグループに所属しないと基本的に仕事が貰えないところが多いようです。
また、診断士のグループに所属しても、新人はボランティア的な仕事しか貰えないケースも多いと思います。

しかし、公的支援機関によっては、顧客の持ち込みや顧客に専門家を指名してもらうことができる機関もあり、
診断士のグループに所属しなくても公的支援機関から仕事を頂くことは不可能ではないです。

ただし、持ち込みや指名をしてもらうためには顧客に直接アプローチできる能力が必要になってきます。
また、独立2年以上経たない専門家には発注しないという裏?ルールがある支援機関が結構あるようで、独立数年は、公的機関からの受注がかなり難しいかもしれません。

公的支援機関のお仕事は稼ぎにくい

公的支援機関の専門家派遣の仕事は、現場では数時間のお仕事ですが、事前に支援計画書を作成し、下準備し、派遣後は報告書を書かなければなりません。それぞれ、書類作成等は大した作業ではありませんが、それなりに時間がかかってしまいます。1回数万位の報酬を頂けても、時給に換算するとかなり低くなるでしょう。
私の場合、独立3年目位の時は、診断士として忙しい1年を過ごしたつもりでしたが、診断士業での売上が200万以下だったので愕然としたことがあります。私の手際が悪いのかもしれませんが。

さらに、最近の首都圏ではボランティア的な診断士グループが多くなり、報酬1回6000円、極端な例では無報酬!などのケースもあり、非常に厳しくなっています。

また、公的支援機関の業務の支援先は、かなりやる気のない企業が混じっています。
一般に、支払う金額と顧客の効用の期待値は比例するものだと思います。つまり高ければ高品質を期待し、安ければ期待する品質レベルも低いという認識です。
公的支援の専門家派遣は、支援を受ける企業側はほぼ無料なので、企業側からすると期待値も相当低く、やる気のない企業が交じっています。コンサルティングというのは、コンサルタントと顧客の相互作業によってしか推進できませんが顧客側が動いてくれないと何もできません。
さらに「競合企業の情報提供」や、「顧客を紹介してくれ」という支援先が結構多くて、私自身は、公的支援機関の業務の社会的意義に疑問を感じることがあり、最近は公的支援からは遠ざかってしまっています。

ただし、経営者と直接話す機会があるというのは、診断士にとって有用です。
熱心な社長への支援などは、とてもやりがいが感じられることもありますし、また、社長の創業話や、また思いもよらないようなビジネスモデルもあったりして、感心することが多く、大いに刺激を受けました。
中小企業診断士で独立されたら、公的機関の仕事にもチャレンジしてみた方がよいと思います。