2010年 11月 の投稿一覧

1.中小企業診断士2次試験の勉強方法

診断士の1次試験に合格したら、次の2次試験が本番です。

診断士1次試験については、誰でも努力すれば必ず合格できます。1次試験では、基本的に難解なことはあまりありません。

1次試験までは、独学とスクールでそんなに差がつかないと思います。

 

ところが、2次試験は、難解というか、掴み所が無い部分があります。

1次試験に合格した15%位の中から、さらに上位20%に食い込まなくてはならないわけですので、その困難さはわかるでしょう。

新制度以降の独学合格者を、ほとんど見たことがないことから、独学での合格は、かなり難しいでしょう。

 

2次試験は把握力と思考力の勝負になってきます。参考書を漠然と繰り返し勉強しても合格は難しいでしょう。

私も当初、無駄な勉強で2年続けてしまい、3年目にようやく無駄に気付き結局合格まで4年と長期化してしまいました。

 

ここで、効率的な、中小企業診断士2次試験の勉強方法を紹介していきます。

2.中小企業診断士2次試験の重点(事例中心の学習)

中小企業診断士2次試験は、事例を読み解き、適切な文章を書いて、上位20%に入ることが必要です。

また、解答は、マークシートではなく、指定した文字数の文章で書く必要があります。

そのため、実際に、アウトプットする能力が重要になります。

よって、勉強は、「事例」を使った実戦形式の勉強を中心として行うべきです。

 

2次試験に合格に到達するための実力は以下の公式が成り立つと考えてください。

合格の実力 = こなした事例の数 × 事例の熟考度

 

①事例の数について

 参考書とかネットの書き込みを見ていると、「過去問だけでよい」とか、「多くこなす必要はない」などと書かれているものがあります。

 事例問題については、最初の読み解き構造化するプロセスが重要です。同じ問題を何回も解いても、事前に解答を知ってしまっては、事例を読み解く能力は向上しないでしょう。

 事例を多く解いた方が効率的です。

 また、合格者の大部分は、スクールに行っています。独学のハンデを抱えて上位20%の2次試験合格を目指すなら、量でカバーする必要があります。量をこなすことで質も向上してきます。

 少なくとも、合格の実力をつけるには100事例は、こなしたいものです。

 私の場合は、150事例ほどこなしました。

 

②事例の熟考について

 事例の熟考とは、事例をより深く分析し、また、解答プロセスをトレースしてみることです。同じ問題を、何度も解くことも同じような効果はありますが、ここで言っていることは、問題をより深く分析し、あるいは改善点を見つけて、それをレジメとして残していくことです。

 

2次試験の基本的な勉強手順としては、以下のようになります。

 

解法を身につける

    ↓

実戦的に事例を解く

    ↓

解答をみて、足りない部分を知る

    ↓

事例をレジメにまとめる

 

3.中小企業診断士2次試験の参考書の選び方

 中小企業診断士の参考書は、1次試験参考書は割と豊富ですが、2次試験参考書になると、かなり少なくなってきます。

  2次試験に辿り着けるのは、1次試験者の15%程度なので受験者が激減し、また、2次試験からスクールに切り替える人も多いので、市場規模が小さいからでしょう。

  参考書に乏しい現実から、独学で2次試験に合格するには、もうあるだけ買ってしまった方がよいでしょう。

  本屋にある2次試験の参考書すべて買っても10冊程度と思います。

  内訳としては、

 解法に関する参考書:各社数冊

 過去問集・問題集:あるだけ、目標100事例

 

 市販の問題集をすべて購入しても、100事例は行かないかもしれません。

 事例の数は多い方がよいです。事例を収集するには、問題集については、毎年買ってしまってもよいでしょう。(前年に買ったものと内容が違うか確認して下さい)。

また、去年やおととしの中古本をネット販売で探すのもよいでしょう。

 模擬試験を1回受ければ、4つ事例を入手できることになります。(5回受ければ20事例入手)

 過去問集については、別の会社のものを2つ購入すると、同じ問題に対する各社の解法や考え方の違いがわかります。

4.中小企業診断士2次試験の勉強時間

中小企業診断士2次試験の合格に必要な、勉強内容と所要時間の目安は以下のものになります。

 

解法:5冊×100ページ×5分=2500分→42h 3回転=100h

事例:100事例×4h=400h 

レジメ:1日1h×250日:250h

専門書:3冊×200ページ×5分=3000分→50h 3回転 150h

                  合計:900h

 

 これで、1次試験と合わせると1600~1700hで合格できる計算です。

 元々財務や経営に詳しい方は、もっと短い時間で合格できるかもしれません。

 

 私は、2次試験の勉強方法に非効率なやり方をしてしまい、全部で2,400時間かかっています。

 みなさんも、私と同じ失敗をしないように気をつけてください。

 

5.レジメ作りの重要性(中小企業診断士2次試験)

 診断士2次試験は、論文試験ですが、いわゆる絶対的な正解というのはありません。採点評価も、採点官の主観による影響も受けます。よって、設問から、出題者の意図を読み取って解答する能力が重要になってきます。

 このような能力は、参考書を読むだけでは養えません。また、体系的にまとまったものはありません。

 多くの事例をこなすことで、暗黙知のように蓄積されてくるものです。

 2次試験においては、勉強の過程で得られる気づきを暗黙知として体感したものを文章に形式化して蓄積し、それを用いて習熟することで地力を向上させることができます。

 

 よって、診断士2次試験の勉強には、レジメ作りがとても有効です。

 

 解法や、事例の構造化内容など様々な気づきを、レジメにまとめていくことを勧めます。

 これは、自分にとって結構な財産になります。当時まとめたレジメは、独立後の今でも役に立っています。

 

10.専門書の勉強方法(中小企業診断士1次試験)

 

 これまで、述べた通り、診断士1次試験は、問題集中心の勉強として、基本参考書や用語辞典で補足して学習することで合格ラインには到達可能です。

 しかし、これらの勉強をしてきて、どうしても良くわからない苦手科目が出てくるでしょう。また、基本参考書レベルの知識では、二次試験への対応は難しいでしょう。

 

 よって、レベルを一ランク上げるために、専門書の勉強をお勧めします。

 勉強すべき分野は、二次試験の対応科目、財務会計、組織人事、運営・オペレーション、生産管理、マーケティングなどです。

 苦手な部分を克服して下さい。

 

 また、これまでに、基本参考書や問題集をやって知識の下地があれば、多少難しい専門書もスムーズに読めると思います。

11.診断士試験に簿記の勉強は必要か

 診断士試験のために、簿記の勉強は必ずしも必要ないと思います。

 会計が苦手な人でも、診断士用の基本参考書を問題集により合格ラインに到達することは可能です。

 

 私の場合は、理系出身で会計の基礎知識がなかったので簿記の勉強から始めました。

 簿記の勉強の利点は、いくつかあります。

・受験者が多いので良い参考書がたくさんある。

・問題集で訓練することで、会社の会計の流れや、仕訳が頭でイメージしやすくなる

・独立したときに、会計で困らない

 

 また、財務会計は2次試験で、高得点を狙える科目ですので、より強化する意味で、時間に余裕があるなら簿記の勉強をやっておいて損はないです。

 

 ちなみに、簿記の勉強は2級(商業、工業)までにしておいた方がよいです。1次試験はそれで合格ラインに十分です。

 2次試験には簿記1級相当の問題もでますが、1級すべてを勉強するのはとても大変です。

 簿記2級以上の勉強は、2次試験用の参考書で勉強した方がよいでしょう。