中小企業診断士の2次試験は事例中心が重要です。
独学の方が事例を入手するには市販の問題集によるしかないでしょう。
ここでは、前の方で書いた内容と多少重複していますが、重要な部分なので問題集の勉強方法について説明します。
診断士試験の問題集の勉強方法というのは、「少数精鋭派(過去問を中心とした良問を深く完璧にする)」と「質より量派(とにかく多く問題をこなす)」の二つに分けられます。
「少数精鋭派」は、理解力も知識レベルも高く、一を聞いて十を知るような人、また、それを伝える優秀な指導者のもとに勉強を行っているような方には良いと思います。
この方法は、我々凡人レベルの人が、独学勉強方法として採用しても、本質の部分が理解できずに、効果は上がらないと思います。
凡人は、地道に数をこなして、地力を養うことが必要です。 前の方でも書きましたが、「知識の幅と応用力」、「解答テクニックの習熟」の2点を高めるために、とにかく多くの事例をこなすことが欠かせないと思います。
私の場合は、合格までに150事例はこなしています。
合格ラインを考えると100事例はこなしたいところです。
100事例といっても、市販の問題集の問題は、過去問や中小企業白書の事例をベースに作られたものが多く、業種や内容の点で類似したものも含まれます。
類似問題を多くこなすことで、優秀な人が、良問を深く理解する時と同じような、効果を得られます。
具体的には、事例を多くこなしていくと、事例と設問を読んだだけで「事例の企業の状況」というか「出題者の意図」がイメージが浮かんでくるようになり、学習効果を実感できると思います。
まずは、市販の参考書、過去問は、あるだけ集めてしまう方がよいです。
1回目は、試験と同じ時間配分で実戦形式で解いてみることです。
解らなくてもとにかく80分頑張って解答を作ります。
その後、模範解答をみて、気づきや切り口をレジメにまとめます。
解答テクニック、設問の読み方、問題の構造化など、事例のフレームワークや、対策案などです。
私はEXCELに表形式で、上から羅列的に書き足して行きました。他人がみて意味不明だと思いますが、自分が理解できればよいのでかまいません。
2回目以降は、実戦形式で解く必要はないです。事例を完全に習熟するために、理想的な解答手順を再現できるようなイメージトレーニングをするとよいです。
また、レジメを印刷して持ち歩き、暇な時間を見つけては、見ることを進めます。
短時間に数十個の事例の再現や、気づきの蓄積の再確認ができるので、高い学習効果があります。
問題集の勉強方法を簡単にまとめると
解法を実戦的に事例を解く
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模範解答をみて、自分に足りない部分を知る
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事例のフレームワークや気づきをレジメにまとめる
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レジメを読んで習熟する
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2回目以降は、理想的な解答手順を再現する練習