2012年 9月 の投稿一覧

6.独立するならステータスは捨てる覚悟が必要

中小企業診断士の取得者は、資格名と違ってなぜか大企業の方がほとんどなのですが、独立するならば、これまでのステータスを捨てる覚悟が必要です。

人間は、他人に対して勝る部分を見つけ、優越感を感じようとする傾向があります。
そして、自分の長所をより重視する価値観が形成され、長所をより伸ばそういう意識が働くなど、人生には良い方向に働くことが多いと思います。

他人と比較する項目は、容姿、体力、性格、勤務先、収入額、地位、学歴、資格など多岐に渡ります。
よって、こうしたステータスへの執着は、人間の本質的なものと言えますが、中でも日本社会の場合、「所属組織」がステータスとして最も高く評価されていると思います。

有名企業に勤務している人は、名刺を出すときも大抵少し誇らしげです。親会社の人間は子会社の社員に対して威張っていることが多いです。
資格のステータスは弁護士や公認会計士くらいになれば、ステータスもありますが、一般社会の中で、中小企業診断士のステータスは高いとは言えません。そもそも知らない人も多いのが実際です。

よって、有名企業に勤めていて地位が高かった人、年齢が高いほど、ステータスを失うことを覚悟する必要があります。
実際に、有名企業出身者の方が、独立してからの喪失感も大きく、また、独立に対して家族や親族の賛同を得られにくい傾向にあるようです。
誰もが20代30代を過ごした会社に対する思い入れは深いものがあり、過去の仕事や会社への執着を断つのに2~3年くらいはかかるのが普通だと思います。

独立してみると、「俺は○○社の部長だった」というサラリーマン時代の話ばかりする人、また、過去の会社関係のネットワークに頼っている人が多いことに驚いたものです。

定年退職後の半余暇活動ならそれで良いと思うのですが、50歳以下の年代で、独立を考えている方は、過去の栄光は忘れてゼロから価値を作り出す覚悟を持っていないと後悔することになると思います。

また、顧客への信用を得るために、自己の持つステータスやネットワークは最大限に利用すべきだと思います。
名刺に、出身大学や学位(MBAなど)、元の勤め先、保有資格などすべて書いている人を見たことがあります。
このくらい徹底して自分の中で利用できるものは全部利用するくらいの覚悟の人は、むしろ清々しいし、面白いと思います。

コンサルタントの理想形は、自分自身をブランドにしていくことなのでしょう、私にもそんな日がいつか来ればよいですが(笑)。

7.ワーストケースを想定する(独立に失敗した場合に備える)

中小企業診断士の独立判断における要素として、ワーストケースを想定することは重要です。
なぜなら、独立して100%成功することはありえません。例え成功しても、飽きたり、自己に向かないと感じて仕事が苦痛になる場合もあるでしょう。

そのために、どう転んでも大丈夫なように、失敗した場合について事前に想定しておく必要があります。
基本的に借金をして独立する人はいないと思いますので、この場合のワーストケースとは、再就職する場合の自分の市場価値を抑えることが重要です。

希望する就業条件で再就職ができる人は、独立へのリスクが少ないと言えます。
人材の流動性の高い業界の場合は、市場価値を把握しやすいでしょうし、リスクも少ないと言えます。人材の流動性の低い業界の場合、市場価値を知るのは難しいかもしれませんが、安全側に相場を抑えておく必要があります。

また、撤退の決断ですが、「独立の失敗=撤退」は、格好悪いですが、意地になる必要もなく、見極めたら早めに行動すべきです。

ただし、撤退までに3~5年くらいの期間は頑張れる計画で独立すべきです。
なぜなら3年位頑張れば、ネットワークや実力も増えますし、また、新たなチャンスが見えてくることがあるためです。
それに、撤退するにしても諦めがつくでしょう。

また、就職するにしても、中小企業や創業企業などへの経営参画などであれば、それも企業内診断士としての一つの理想形だと思います。
私も、中小企業の社長から、二代目への中継ぎとして「社長をやらないか」と誘われたことがあります。(当然、半分冗談で言っていると思いますが)