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独立診断士は法人化すべきか

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中小企業診断士で独立されている人を見ると、個人事業で活動している方が比率的には高いと思います。
これから独立を考えている人などのために診断士活動における法人化について考察してみたいともいます。

まず、公的支援機関や、コンサル会社のフリーランス等を活動の中心とする人は、法人化によるメリットは少ないように思います。公的支援機関などでは、個人に対してしか報酬を払わないところもあります。

一般には、収入が1000万超位になってくれば節税効果を考えると法人化のメリットはあると言われていますが、一人で活動している場合、法人化すると決算等の事務手間が大変になるので注意が必要です。

次に、企業から直接受注するつもりの人、特に大企業もターゲットに考えている人は、法人化した方がよいでしょう。

私の場合、独立4年目に法人化(株式会社)しましたが、理由は、個人事業者とは取引しない会社が多かったためです。
ある程度の規模以上の企業になると、社内の調達規則等が整備され、個人事業とは取引できないところが増えてきます。 また、法人化されていた方が信用レベルは高くなり受注しやすいと思います。

次に単価の面ですが、法人になっていると、請求書に、直接費以外の管理費、経費等をのせて堂々と請求できますが、個人事業の場合は、管理費の請求は難しいケースもあり、単価が下がりやすい気がしています。
社内セミナーなどで、個人の講演などは報酬規定で3万など決まっている会社もあります。同じ会社がコンサル会社のセミナーには20万以上払ったりするので不思議です。
また、リスク管理的にも有限責任という意味で法人化のメリットはあります。

法人形態にも、いろいろあって株式会社、LLP、合同会社、公益性がある場合NPOや一般社団法人というものもあります。
形態によっては、理事の人数とか、意思決定の決まりが煩雑であったり、決算や報告手間が大きかったりするので、注意が必要です。
個人的には、ビジネス目的であるなら株式会社が一般への認知度が高く、所有や意思決定等のシンプルさを考えても無難と思います。