シェアする

中小企業診断士資格の役立った点(10年目の感想)

シェアする

いろいろな資格関係のサイトを見ていると、中小企業診断士は「食えない」とか、「役に立たない」ような書き込みが多く驚くと共に、残念に思うことがあります。

私は独立して10年になりますが、中小企業診断士を取得して後悔したことは一度もありません。
私は、診断士の他に技術士等も取得していますが、役立った資格としては、中小企業診断士が間違いなくナンバーワンです。
この資格がなければ、現在のような独立などは考えられなかったと思います。

そこで、中小企業診断士の有用性について、独立後もうすぐ10年になった時点での感想を書いてみたいと思います。

中小企業診断士の勉強内容は、経営マネジメントの勉強ですが、極論すると商売によるお金の稼ぎ方と、目標達成方法やリスク管理方法を一生懸命勉強するものです。
そして、チャレンジした人の中から数%しか合格できない資格です。
おかげで、私も合格までに苦節4年間、3000時間以上は商売方法やマネジメント(目標実現方法)について勉強しました。

中小企業診断士は、独占業務がないので稼げないという話がありますが、独立後の生計の立て方で言えば、
独占業務のある他の士業は、独占業務のある仕事をして稼ぐのに対して、中小企業診断士は、お金の稼ぎ方と、目標実現方法を勉強して、それを実践するという感じかと思います。

中小企業診断士合格者は、30代~50代が多く、それぞれ皆が各業種、業界での経験があります。独立後は、これまで身につけた専門分野の知識と、診断士の知識を合わせて何かをするという感じかと思います。
※中小企業診断士は、公的支援が実質的な独占業務であるという話がありますが、私の場合、あまり恩恵にあずかれなかったので、あまりよくわかりません。

また、弁護士や会計士は20代からのスタートが多いですが、中小企業診断士は30代~50代の合格者が多く、中年がこれまでのキャリアにプラスして更なる展開を狙うという点が面白いと思います。

私個人が、独立10年目で中小企業診断士を取って本当に良かったと思う点は、ビジネスチャンスを見つける目利きや、そのチャンスを捉えて、リスクをとって(リスクを管理しながら)実現する方法がわかったことです。
現実は試行錯誤の連続でしたが、診断士の資格勉強や、独立後の先輩診断士や経営者と直接話をして得られた経験がどれほど役に立ったか、わかりません。

30代後半で、経営コンサル経験ゼロで独立した時も、周りの人は、独立→借金→失敗→破産、夜逃げなどという、構図しか思い浮かばないようで、呆れられました。私も、もし中小企業診断士をもっていなければ、独立など思いもよらず、今も、サラリーマンをしていたでしょう。

独立するかどうかは個人の志向なので、独立を勧めるわけではありせん。
ただ、「目標実現能力」と「お金を稼ぐ能力」は、何をやるにしても必要とされる能力で、絶対に無駄になることはありません。
少なくとも、中小企業診断士を取得して後悔している人は見たことありません。
最上の欲求レベルである「自己実現」を達成するためにも、最適な資格と言えるでしょう。

じゃあ、「中小企業診断士はとらなくても、俺は、経営の知識あるから大丈夫」という方がいるかもしれませんが、
診断士の勉強は、体系的な知識がつけられる。学習目標到達点指標にできる。能力の証拠となる。他の診断士とのネットワークができる等のメリットがありますので、資格挑戦している人、頑張ってください。