ベーシックインカムは実現してしまう件

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2.日本の低成長の原因

技術は進歩しているのに成長しない謎(①~③の疑問)の答えとして、「日本社会で挑戦する人が少ない」からではないかと感じています。
 組織を飛び出して社会を変える挑戦をする人が少ない状況では、社会が進歩・成長することができません。

これまで、多くの30代、40代の有能な人材が「リスクがあるから」という理由で、やりたいことへの挑戦を諦めて、嫌々ながら組織に依存して生きることを選択する場面に多く遭遇しています。

※会社への貢献意欲持つ日本人は数%、世界最低レベル(139ヵ国中132位)

※日本人の幸福度は156か国中62位(2020年) 

年齢と共に低下、40代後半が最低

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 日本的組織の大部分は、年功序列の終身雇用です。経営意思決定層の多くは、高齢で、自分でリスクを負った経験もなく、ずっと社内で過ごして出世した人達で構成されています。
 表向き会社に忠誠を示していても、会社への貢献意欲を持った人は、実際は数%です。
 大部分が貢献意欲もなく保身と現状維持を願う人達で構成されていては、自己変革できる組織はほとんどないでしょう。

3.なぜ挑戦する人が少ないのか

日本の「有能な人材ほど挑戦しない」理由は下記になります。

①やり直しが利かない社会構造

日本社会は、年功序列の終身雇用のメンバーシップ型雇用であり、先輩が偉く、マネジメント層を外部から獲得する文化もありません。ジョブ型雇用に、時代は変わりつつあるものの、またまだ人材の流動性は低く、普通のサラリーマンには、よい求人は狭き門です。
組織をドロップアウトして転職しても組織最下層からのゼロスタート、所得も大幅ダウンする恐怖があります。

②社会のセーフティネットが不備

失業手当は有期限、生活保護は狭き門です。また、現実の世界で、正規雇用につけず貧困に喘ぐ人達や、ホームレスなどのセーフティネットから漏れた人達を常日頃、目撃しています。

やり直しが利かず、セーフティネットが不備なら30代、40代で家族持ちの起業や転職には非常な恐怖感が伴うでしょう。
 なぜ、挑戦できないのか、その理由は、道の先に「お花畑」があるかもしれないと思っても、その道は、一度、踏み出せば戻れない、転落したら這い上がれないかもしれない危険な道で、命綱もないからです。
 そして、誰も踏み出さず、日本社会がダメダメになっていっているのが現状です。
 ベーシックインカムは、社会のセーフティネットとして「決して切れない命綱」になり得るものであり、「挑戦できる社会」に繋がる可能性を持っています。 次に具体的な妥当性の評価に続きます。

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