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中小企業診断士とセミナーのお仕事

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講演やセミナーは、多くの中小企業診断士にとって重要な収益源の一つだと思います。
私の場合、正直なところセミナーは苦手なため抵抗感があり、セミナーの仕事は避けてきてしまったため今でも苦手ですが、独立したてのフレッシュな時期に、セミナーに挑戦した方がよかったと思うことが多いです。
なぜなら、中小企業診断士で独立して成功していくためには、セミナーが上手くなることが重要になってくると思うからです。
理由を整理すると

① 独立当初でも仕事がある
独立して長期的に活動するためには、なるべく早く家計の収支を黒字にすることが重要です。赤字が1年以上も続いたら、かなり焦ってくるはずです。
しかし、独立当初は、公的機関などの仕事はあまり期待出ませんし、直接企業からコンサルの仕事も受注できないと思います。
ところが新人でもセミナーの仕事はあります。例えば研修会社はセミナー講師を募集しています。日当は3万円位からの場合が多いですが、セミナー会社と上手くつながりを持てて、数をこなせばそれなりに稼げるので助かると思います。

② セミナーが能力訓練になる
セミナーは、たくさんの人の前で話し、仕切り、教えなければなりませんが、そうしたことを積み重ねる内に、様々な能力が磨かれ迫力が出てきます。優等生タイプの人が数年で別人のような迫力がある人になったりします。

③ 講演やセミナーがマーケティングになる
講演等を行うことで、名前を知っていただく機会になります。また、セミナー後で名刺を交換したり、個別に質問を受けたりすることが多いので営業的効果やニーズなど情報収集にも役に立ちます。
個人の診断士は営業にコストはかけられないですが、セミナーは報酬を貰って営業もできるので一石二鳥です。
ただし、コンサル会社等の下請けでセミナーをやる場合は、元受け発注者の利害を侵さないように注意をしてください。

④ 大企業からも受注しやすい
コンサルタント業務は、発注側にとって重要度が高く金額も大きいためリスクが大きく、発注のための稟議や役員会など決定過程が煩雑で難しいものです。個人のコンサルタントが大企業から受注することは、よほど実績がないと難しいでしょう。
しかし、セミナーであれば、多くは単発で、コンサル業務に比べれば額も小さく、多少内容が悪くても「時間の無駄だった」程度で済むため発注側にとってリスクが少なく、発注の決定過程はずっと簡単です。また、大企業は社員教育の予算が予め確保されているので頼みやすいのです。
よって、個人でも魅力的なセミナーがあれば大企業から受注の可能性があります。
また、大企業のセミナーは単価が高いので稼ぎやすいと言えますし、大企業でのセミナー実績は、その後のブランドになります。